F&Aレポート

「おしゃれ」と「身だしなみ」はちがうけれど……

「おしゃれ」と「身だしなみ」はちがうけれど……

 「“おしゃれ”と“身だしなみ”はどう違いますか?」と、マナー研修では必ずといっていいほど問いかけます。なんとなく違うのはわかるけど、どこが違うか的確には答えられないという人が意外に多いものです。

 「“おしゃれは自分の好みやセンス”で装う、“身だしなみは他人に不快感を与えないように”装うもの。よって、基準となるものが180度違います。おしゃれの基準は自分の目。身だしなみの基準は他人の目」です。

 おしゃれは“自分の好み”なので冒険もできますが、保守的にもなります。自分の中で傾向が決まってくるのです。もしかしたら、自分ではよかれと思っていても、「あの人はいつも同じような色、デザイン、服装だよね」と言われているかもしれません。それでも、自分のセンスなんだから関係ないじゃない!と、言われるかもしれませんが、時に、どこか一カ所を変えてみると新鮮な印象になります。

 私たちの脳は変化を好むもの、メリハリを好むものなのだそうです。自分の好みに固執しすぎないで新しい自分を発見すれば、これまで見過ごしてきたものが、どんどん自分のアンテナに引っかかるようになるかもしれません。

 私たちの気持ちは、案外着ているものに影響を受けます。寝間着を着れば、寝間着を着た時のリラックスした気持ちになり、スーツを着ればスーツを着た時の緊張感のある気持ちになります。

 装いが変われば気持ちが変わり、出かける場所、気になる本や映画、付き合う人達も変わるかもしれません。これは、心の老化防止にもつながります。

 おしゃれを楽しみつつ、身だしなみも意識してみましょう。人生の新たな間口を発見できるかもしれません。

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