F&Aレポート

あなたは日本語ペラペラですか4 ~速断と即断のちがいとは?

あなたは日本語ペラペラですか4 ~速断と即断のちがいとは?

1.同音異義。次の(  )に適切なものを選んでください

●そくだん
(1)(   )は失敗のもと
(2)この場で(   )してください
 イ則断  ロ即断  ハ速断

●たいせい
(3)増産(   )に入る
(4)(   )が崩れる
(5)社会(   )が一新した
 イ大成  ロ体制  ハ態勢  二体勢

●けっさい
(6)代金が未(   )
(7)社長の(   )が必要
 イ決裁  ロ決済  ハ決債

●ほしょう
(8)安全を(   )する
(9)被害者に(   )する
(10)品質を(   )する
 イ保障  ロ補償  ハ補障  二保証

●せいさん
(11)旅費を(   )する
     (12)借金を(   )する
     (13)成功する(   )がある
 イ正算  ロ精算  ハ成算  二清算

<回答>
(1)ハ (2)ロ (3)ハ (4)二 (5)ロ (6)ロ (7)イ (8)イ (9)ロ (10)二 (11)ロ (12)二 (13)ハ

(1)「速断」=「速」は「速い」が転じて「速まった」の意味で使われている。「断」は「判断」や「断定」をすること。
(2)「即断」=「即」は「すぐさま」「ただちに」の意。
(3)「態勢」=かまえ、状態をいう。
(4)「体勢」=体のかまえ、姿勢のこと。
(5)「体制」=組織の形式や制度をいう。
(6)「決済」=「済」は「渡す」「すませる」の意。「決済」は「片をつける」こと。
(7)「決裁」=「裁」は「布を切り衣服を仕立てる」ことで、そこから「決裁」は「切り盛りする」「決定する」という意味で使われる。
(8)「保障」=「障」は「さまたげ」や「じゃま」。それらから守ることが「保障」。
(9)「補償」=「補い(おぎない)」そして「償う(つぐなう)」こと。
(10)「保証」=「保」は「守る」「保つ」「請け合う」、「証」は「あかし」「しるし」なので、「保証」は「大丈夫だと請け合うこと」である。
(11)「精算」=「精」は「米をついて白米にする」ことで、ここから「詳しい」「こまかい」という意味になった。「精算」は「細かく計算する」の意。
(12)「清算」=「清」は「清い」こと。「清算」は「お金の整理」「始末をつける」の意味。
(13)「成算」=「成る」ことが「計算できる」ことから、「成功する見込み」となる

2.読み物:どうして「大西洋」には点がないのに「太平洋」には点があるのか
 太平洋と大西洋、太平洋のほうは点つきの「太」が使われている。その理由は福沢諭吉。地理学の原書を翻訳していて、パシフィック・オーシャンを太平洋、アトランティック・オーシャンを大西洋と訳したのが始まり。パシフィック・オーシャンは、マゼランが南アメリカ南端を回り、初めて太平洋に船を乗り入れたとたん、今まで揺れていた海が、まるで嘘のように穏やかになった。それに感動して「この美しい海を、マル・パシフィコと名付けよう」と命名したのに由来。パシフィックもパシフィコも「平和をつくる」のラテン語が語源で、「穏やかな」「泰平な」という意味がある。福澤はこれを、大洋にも通ずるというので、泰平と同音同意語の太平という言葉を選んだわけだ。アトランティック・オーシャンは、ギリシャ神話の、両肩で世界を支えるアトラスに由来する。ヨーロッパとアメリカの西洋の真ん中にある海なので、「大洋+西洋=大西洋」としたようである。