F&Aレポート

大雪の日の遅刻は致し方ない?

大雪の日の遅刻は致し方ない?

 週末は、西日本でも珍しく雪が積もり、飛行機の欠航、電車の遅れ、交通渋滞など移動手段が乱れ予定が狂ってしまったという方も少なくないのではないでしょうか。

 先日の会議でこんなことがありました。土曜日、正午から始まる会議。参加者は、通常なら数時間から半日かけて移動しなければならない程の遠方から来る人達50名ほどです。前日からの雪、会議は予定通り開始できないかもしれないと誰もが危ぶんでいました。しかし、結果欠席はなく遅刻をしたのは50人中2名だけでした。

 ただ、この2名は会場からそう遠くない場所から集合した人たちでした。遅刻した2名よりもはるかに時間のかかるところから来る人、または2名と同じ地域から来る人も全員間に合っていました。遅刻した2名の分の悪さは言うまでもありません。

 2名には雪だけでなく、他に特別な事情があったのかもしれません。しかし、雪の影響を軽く見積もり、「この雪なら、少々遅刻をしても許されるだろう」という甘えがあったことは否めません。案の定、ご本人は会議終了時に深々と詫びていました。

「私は恥をさらすようですが、今日大変恥ずかしい思いをしました。昨夜から雪のことはわかっていましたが、これほどまで交通渋滞になるとは思っていませんでした。今日、ここ(会場)に来てみたら、私より遠いところから来る人達がちゃんと時間に間に合っている。私は『雪だから遅れても仕方ない』と甘い考えでした。この会議に参加する真剣さが欠けていたのです」と。少し飛躍した例ですが、もしこれが社長との約束なら、大事な商談や試験なら、『雪だから遅れても仕方ない』となるのでしょうか。

 約束の価値、そこに集まる人との関係。雪は貴重な教訓を残して翌日にはきれいに消えていました。