先日、たわいもない会話の中で、こんな話を聞きました。
「昨日から、同僚が30分置きに席を離れているのが気になっている。顔色も悪いし、時間が経つごとに憔悴しているにように見える。周りの人も心配して様子を見ているようだ。早退するように勧めても『大丈夫』といって仕事を続けているがモヤモヤする」と。
あとでわかったのですが、この同僚は食中毒だったようです。翌日病院に行き、薬を飲んで出勤したものの、2時間置きの中座を繰り返していたそうです。
「周囲の者も落ち着かないので、休んでくれた方がいいのだが、なぜそこまでして出勤するのだろう」という話でした。
昭和の時代なら、「体調が悪い中でも出勤するなんて素晴らしい!」という美談かもしれませんが、今は違いますね。
「プレゼンティズム」とは、「出勤はしているが、病気やメンタル不調などで本来のパフォーマンスを発揮できていない状態」を指します。メンタル不調の他、アレルギーや偏頭痛、生活習慣病等により、プレゼンティズムが発生することが明らかになっています。
<生産性へのインパクトが大きい>
健康経営の文脈では、プレゼンティズムが企業業績や生産性に大きく影響しているという指摘が増えています。欠勤よりも「一応出ているが不調」という状態の方が、総合的にみると損失が大きい可能性があると言われて注目されています。
<プレゼンティズムによる損失額>
プレゼンティズムの日本人平均は84.9%で、プレゼンティズム損失割合は15.1%。国税庁によると令和5年(2023年)の日本人の平均年収は460万円なので、国民1人当たりの年間損失額は約69.5万円になるというデータもあります。
健康を維持に努めることは、今や「個人の問題」ではなく、「企業経営」としての課題となっています。具合の悪いときは思い切って休むことも大切ですね。
