今年も新社会人の季節になりました。研修をしていると、「転職」というキーワードに、ほぼ全員が真顔になります。うつむいて聞いていた人が、急に顔を上げるのです。その反応を見るたびに、「転職」が彼らのキャリア形成の一部になっていることを実感します。
それを後押しするかのように、転職エージェントの広告は、ネット、SNS、マスメディアなど至る所で目にします。せっかく入社しても、3年どころか1年も経たないうちに転職する人も珍しくありません。企業側にとっては、ありがたくない現実ですが。
2026年の新卒平均求人倍率は1.66倍です(職種、企業規模によって倍率は変わります)。2025年が1.75倍なので0.9ポイント下がっていますが、以前として売り手市場です。
これは2030年までごろまで続くと言われています。しかし今後は、「全員が売り手市場」ではなく、「選ばれる人の売り手市場」になります。
理由は、AI・DXで「単純作業の人」は不要になりつつあるため。また、採用コストの高騰や、ミスマッチによる早期離職が増えていることから、企業側がより慎重に選ぶようになるためです。人手不足であっても「来てくれるなら誰でもいい」ではなく、より「活躍できる人」が求められる時代になるのです。
生半可な気持ちで転職を繰り返していると、キャリアップではなく「キャリアダウン」になってしまいます。
幸せなキャリアを築くには、「仕事人生の充実」は欠かせません。「転職」をする、しないに関わらず、まずは「置かれた場所」で、周囲と協力しながら知識と技術を高め、成長することが、「選ばれる人材」になり得る唯一の道ではないでしょうか。
「隣(他社)の芝生が青く見える」こともあるでしょうが、人と仕事を早く覚えて、組織に貢献することから取り組んでもらいたいと、願わずにはいられないこのごろです。
