12月は「職場のハラスメント撲滅月間」(厚生労働省)です。 今や「ハラスメント」はは50種類〜100種類もあると言われています。多種多様なハラスメントの原因とひとつとされているのが、「アンコンシャス・バイアス」です。
今回はこの「アンコンシャス・バイアス」に意識を向けると同時に、「ちぃと もやもや ジェンダー川柳コンテスト2025」(広島県主催)をご紹介します。
「アンコンシャス・バイアス」に気づく
「アンコンシャス・バイアス」とは、自分では気づかないうちに持っている思い込みや、偏見のことです。「無意識の偏見」とも呼ばれます。
人はこれまでの経験、育った環境、社会の常識、メディアの影響などから、知らず知らずのうちに「この人はこんな人」「普通はこうあるべき」と判断してしまいます。それが、アンコンシャス・バイアスです。悪意があるわけではないのが特徴です。
身近な例として
- 「女性はサポート役が向いている」
- 「育児は女性の仕事だ」
- 「この学校出身者なら優秀だ」 など、実際には個人差があることです。
ビジネスや組織への影響
職場におけるアンコンシャス・バイアスは、採用、評価、配置、昇進といった重要な意思決定に影響を及ぼします。たとえば、面接時に学歴や性別、年齢といった情報に引きずられ、本来評価すべき専門性や適性が正当に評価されないことがあります。
また、上司の無意識の思い込みによって、特定の人に成長機会が与えられなかったり、固定的な役割に押し込められたりすることもあります。こうした状況は、個人のモチベーション低下や組織全体の活力低下につながりかねません。
人間関係と心理的安全性への影響
アンコンシャス・バイアスは、職場の人間関係や心理的安全性にも影響を与えます。悪意のない発言であっても、受け手にとっては「決めつけられている」「理解されていない」と感じられることがある。その積み重ねは、意見を言いにくい雰囲気を生み、結果としてチーム内のコミュニケーション不足や信頼関係の低下を招くおそれがあります。
アンコンシャス・バイアスへの向き合い方〜自覚すること
アンコンシャス・バイアスは、完全に排除することが難しいとされています。
重要なのは、バイアスを持たないことを目指すのではなく、その存在を自覚し、影響を最小限に抑えることです。
そのためには、自身の判断や評価について「事実に基づいているのか」「思い込みではないか」と一度立ち止まって考える姿勢が求められます。また、複数人による評価、明確な基準の設定、多様な意見を尊重する風土づくりにも有効な対策です。
「ちぃと もやもや ジェンダー川柳コンテスト2025」(広島県主催)
<最優秀賞>
「やっといた。」その報告は いりません!
<優秀賞>
なぜないの? 男子トイレに オムツ台
振袖を 着せたい祖母と 着ない「僕」
<審査員賞>
男飯 女が作れば ズボラ飯
<その他の受賞作品>
新人に ジェンダー配慮 教えられ
いま令和 ニュースは未だに 女性初
「休めんよ」 いやいや、私も 休めんよ?
多様性 語る上司の 昭和感
家事リーダー 夫はいつまで サブリーダー?
