F&Aレポート

ディスカバー・ジャパン・アゲイン2025 〜日本のことば編 2「小学生からチャレンジ すごい変な文章を見抜いて国語力を上げる本」

 前回のレポートでご紹介すると、「面白い」「すぐに注文しました」などの反響が寄せられました。この本には漢字、政治、経済、社会など、世の中のことをよく知らないと答えられない問題もあります。でも安心してください。ここでは問題を解けなくても、注意深く文章に接し、親しめるようになれば十分だと、書かれていますので!(「小学生からチャレンジ すごい変な文章を見抜いて国語力を上げる本」JTBパブリッシング

  • 受験に役立つ
  • 家族で楽しめる
  • 社会に詳しくなる
  • 読解力を養える
  • 文章の達人になれる
  • 頭の体操になる

準備運動編・・・いずれも誤りは2つ

  • 千葉県から茨木県に入った。どしゃぶりの雨模様の中、私は友人が来るのを待った。
  • 我が家ではヤマダ電気で買ったキャノンのプリンターを長く使っている。
  • 彼はわがままだ。態度も投げ槍で、とてもリーダーに向かない。率直に言って役不足だ。

<解答>

  1. 千葉県から茨木県に入った。どしゃぶりの雨模様の中、私は友人が来るのを待った。
    「茨城県」です。大阪府にあるのは「茨木市」。前に「どしゃぶり」とあるので「雨」だけで十分。「雨模様」とは本来、今にも雨が降りそうな状況です。
  2. 我が家ではヤマダ電気で買ったキャノンのプリンターを長く使っている。
    正解は「ヤマダデンキ」。2020年にヤマダ電機から商号変更しました。「キヤノン」が正しい。「ヤ」は大きく書きましょう。
  3. 彼はわがままだ。態度も投げ槍で、とてもリーダーに向かない。率直に言って役不足だ。
    「投げやり(投げ遣り)」。槍を投げるという意味ではなく、成り行きまかせという意味。「荷が思い」「力不足」などが適切。「役不足」は実力に比べて役割が軽いことを意味します。

本番編・・・誤りは5つ

ただで映画を見れる券をもらった。オーストラリアの首都シドニーを舞台にした作品だった。映画のあと、ぼくらは近くの店で、映画について多いに語り合った。友人の山田さんは、会社ではいつも朝礼暮改で部下に疎まれているらしい。しかし、映画については揺るぎない信念を持っている。うんちくを垂れる姿は、まるで評論家のようだ。

<解答>

ただで映画を見れる券をもらった。オーストラリアの首都シドニーを舞台にした作品だった。映画のあと、ぼくらは近くの店で、映画について多いに語り合った。友人の山田さんは、会社ではいつも朝礼暮改で部下に疎まれているらしい。しかし、映画については揺るぎない信念を持っている。うんちくを垂れる姿は、まるで評論家のようだ。

「見られる」が適切。「見れる」は「ら抜き言葉になります。
首都はキャンベラです。
「大いに」が正しく、たくさんのという意味。「多」を使いたいときは「多くを」などになります。
「朝令暮改」が正しい。命令が出ても後からすぐに改められて、あてにならないという意味。
「傾ける」が正解。うんちくは「垂れる」ではなく「傾ける」と表現。など、「うんちく」は学問などの深い知識。

★「首都」について:首都を間違いやすいのは、オーストラリアだけではありません。ブラジルは、リオデジャネイロが有名ですが首都はブラジリアです。トルコの首都はアンカラで、イスタンブールではありません。カナダの首都はオタワで、バンクーバーではありません。またアメリカ合衆国の首都ワシントンとワシントン州は場所が違います。

外来語の短縮形クイズ

 スマートフォンを「スマホ」と呼ぶなど、私たちの周囲には外来語を短くした呼び方がたくさんあります。次の外来語の短縮形について元の言葉を考えてみましょう。

  1. コスパ
  2. インフラ
  3. セクハラ
  4. カーナビ
  5. コラボ
  6. インフレ
  7. デフレ
  8. パソコン
  1. コスパ コストパフォーマンス
  2. インフラ インフラストラクチャー
  3. セクハラ セクシャルハラスメント
  4. カーナビ カーナビゲーションシステム
  5. コラボ コラボレーション
  6. インフレ インフレーション
  7. デフレ デフレーション
  8. パソコン パーソナルコンピューター

ちまたにあふれる間違いを見つける

 街の看板や案内図、本や雑誌、新聞、スマートフォンやパソコンでつながるインターネットの世界など、文字は私たちの身近にたくさんあります。その分だけ誤りもあります。ほんの少しだけ注意を払って見ていれば、すぐにそれらを見つけられるでしょう。

 ちまたにあふれる誤りを、「他山の石(他人の誤りなどを自分の行いの参考にすること)」とし、自分の文章に磨きをかけましょう。