F&Aレポート

令和5年度「国語に関する世論調査」2 〜言葉遣いに対する印象や慣用句等の理解

「さくっ」「もふもふ」「まったり」は使うことがあるが5割台

質問:あなたは、ここに挙げた(1)〜(7)の下線部の言い方を使うことがありますか?   
「しっかり、たくさん食べよう」といった意味で「がっつり食べよう」と言う「ゆっくり、のんびりする」といった意味で「まったりする」と言う「曖昧ではっきりしない目標」といった意味で「ふわっとした目標」と言う「時間や手間をかけずに終わらせる」といった意味で「さくっと終わらせる」と言う「筋金入りの車好き」といった意味で「ごりごりの車好き」と言う「ふんわりと柔らかそう」といった意味で「もふもふしている」と言う「ときめきを感じる」といった意味で「きゅんきゅんする」と言う *調査した七つの言葉は、擬態語に分類され、新しい意味や使い方が辞書に掲載されたもの

<調査結果> *「使うことがある」と回答した人の割合は、「さくっ」が56.2%、

「もふもふ」「まったり」が52.6%、「がっつり」が46.3%、「きゅんきゅん」が41.4%、「ふわっ」が40.9%、「ごりごり」が20.0%となっている。どの言い方においても、60代以上では、「使うことがある」を選択した人の割合が、他の年齢層よりも低い傾向にある。

  • 一方で上記7つの言い方が「他人が使って気になるかどうか」を調査したところ、「気にならない」と回答したのは、「まったり」85.7%、「がっつり」85.1%、「さくっ」82.3%.「気になる」の割合は、「ごりごり」39.6%、「ふわっ」23.3%、「きゅんきゅん」18.5%。となっている。

「間髪を入れず」「綺羅星のごとく」どちらの言い方をするか

    (1)  間髪を入れず 
(ア)「間髪(かんぱつ)を入れず」と続けて言う91.0%(本来の言い方)
(イ)「(かん)(はつ)を入れず」と区切って言う6.5%
(ア)と(イ)の両方1.8%(無回答0.8%)
    (2)綺羅星のごとく 
(ア)「綺羅星(きらぼし)のごとく」と続けて言う88.6%
(イ)「綺羅(きら)(ほし)のごとく」と区切って言う9.2%(本来の言い方)
(ア)と(イ)の両方1.4%(無回答0.7%)
    (3)  好事魔多し 
(ア)「好事魔(こうじま)(おお)し」と区切って言う65.3%
(イ)「好事(こうじ)()(おお)し」と区切って言う30.6%(本来の言い方)
(ア)と(イ)の両方2.8%(無回答1.3%)

「悲喜こもごも」「悪運が強い」「失笑する」どちらの意味か

    (1)  悲喜こもごも 
(ア)悲しむ人と喜ぶ人が様々いること49.7%
(イ)悲しみと喜びを次々に味わうこと43.4%(本来の意味)
(ア)と(イ)の両方5.1%
    (2)悪運が強い 
(ア)悪い行いをしたのに報いを受けずにいる様子24.4%(本来の意味)
(イ)悪い状況になっても、うまく助かる様子67.2%
(ア)と(イ)の両方5.4%
    (3)  失笑する 
(ア)こらえきれずに吹き出して笑う26.4%(本来の意味)
(イ)笑いも出ないくらいあきれる67.0%
(ア)と(イ)の両方3.1%