「ホウ・レン・ソウ」と「お・ひ・た・し」
上司への報告・連絡・相談の、いわゆる「ホウ・レン・ソウ」は部下の義務ですが、これはタイミングが命です。タイムリーに伝達してこそ情報の価値があります。しかし、実際にはタイミングを明らかに逸してしまい「そんなことなら、どうしてもっと早く言ってくれなかったんだ!」と、いうようなこともあります。
これは単に部下のミスというよりも、上司側にも責任の一端があることもあります。ここでご紹介する「お・ひ・た・し」は、「ホウ・レン・ソウ」を受ける側の心得ともいえます。ビジネスだけでなく子育てにも通じる技法です。
「お」怒らない
「怒る」は感情に任せて、相手の感情や状況を考えずに発する言葉や態度です。自分本位の行為といえるでしょう。「叱る」は、ベースに相手の成長を願う気持ちがある相手本位の行為です。部下は「怒られるのでは」という恐れがあると、本当のことが言いづらく、ごまかしたり、タイミングを逸したりすることもあります。それが常態化すると、組織としての生産性に影響を及ぼすこともあります。
「ひ」否定しない
頭ごなしに否定するのは避けたいもの。部下の言葉や意見を受け止めた上で、自身の言葉を伝えましょう。
「た」助ける
上司が部下を助けるのは当然のことですが、やりすぎると部下は自分で考えなくなります。部下が主体性を持って仕事に取り組めるように促しつつ、困っているとき、修正が必要なときはサポートするという姿勢で「ホウ・レン・ソウ」を受けましょう。
「し」指示する
指示をするときは、部下が自身でイメージできるよう具体的な指示を出しましょう。また、期限を決めることも重要です。さらに部下の理解の程度を確認するのも有効です。