「アフターコロナ」「ウィズコロナ」という『新世界』~それでもコミュニケーションを求める私たち
「三密(密閉、密集、密接)を避ける」ことが、新しい生活様式の基盤となりつつあります。これまで災害が起きれば、地域や人は「密」になって難局を乗り越えました。
たとえば、地震や大雨の災害を受けた地域は、声を掛け合い寄り添い、知恵と力を出し合い、地域がひとつになって再生を図るわけです。しかし、このたびの新型コロナウイルスについては様相が真逆になっています。世界は、接触を避け、集わないことで、この危機を乗り越えようとしています。
そもそも、ヒトはコミュニケーションをすることで進化してきた生き物です。鷲や鷹のように単体で生きる動物とちがい、猿やシマウマのように群れて生きることで、生命体を維持してきたコミュニケーションアニマルなのです。その特性は今後も変わることはないでしょう。
私たちの本質は心地の良いコミュニケーションを求め、他者の支えがなければ生きることも、組織運営をすることも不可能なのです。
それだけに、私たちのコミュニケーション力はその質が問われています。遠隔にいながらも、的確に伝えるべきことを伝え、他者を理解する力がこれまで以上に必要とされているのではないでしょうか。さもなくば、私たちは職場からも、家族からも、友人からも、孤立し兼ねない状況です。
リモートワーク、オンライン会議、SNSなどの通信技術の高まりと比例して、コミュニケーション力は、生き延びるための重要なファクターになるのではないでしょうか。