スマホ、インターネット 子供版マナー講座
今こども向けのマナー本には、挨拶やことばづかいだけでなく、スマホやインターネットの使い方も掲載されています。これは、こうした新技術が子供達の生活に、ごく普通に浸透しているということの証のようにも思えます。子供向けのマナーでありながら、大人にも通じる12歳からのマナー集(多湖輝著 PHP文庫)からご紹介します。
1、マナーとは、気持ちよく楽しく暮らすための決まりごと
マナーって何でしょうか。普段着のままで、気持ちよく学校生活や家庭生活、社会生活を送ることができれば、私たちの悩みの多くは消えてなくなるはずです。
マナーとは、普段着のままで気持ちよく暮らすためのみんなの「決まりごと」と考えましょう。その根底にあるのは「自分がされていやなことは人にもしない」ということです。
2、インターネットで人の悪口ばかり言う人は、友達がいない「寂しがり屋」
インターネットやSNSで汚い言葉を投げかけたり、自分勝手なことを言い出す人がいます。わざと人の嫌がることをする困った人です。
なぜわざとこんなマナー違反をするのでしょうか。楽しい話をしたいけど、話せる人がいないからだと思います。楽しい話をしている人を見ると、羨ましくなってわざとみんななの嫌がることをするのでしょう。
わざと悪い言葉を使って、いかにも人が嫌がるような書き込みをしたりします。でもこんな人にかぎって本当は、ひとりぼっちの寂しがり屋さんなのです。
3、汚い言葉にむらがるのはハエと同じ、すぐに離れよう!
誰かがSNSで人の悪口や汚い言葉を書くと、あっという間に広がってしまいます。インターネットはとても便利な道具です。その道具が汚い言葉で汚されるような気持ちがしないでしょうか?
腐った食べ物とか、汚いものにはたくさんのハエが群がります。汚い言葉にも、たくさんのハエがむらがるのです。汚い言葉が並んでいると、ハエがむらがっていると思って、すぐ退室してしまいましょう。こんなところに長居していると。汚い言葉が心まで汚染します。
4、小さな「放送局」と考えると、書いてはいけないことがわかる
もしテレビで「人から聞いた話ですが、明日日本各地で暴動が起きると言われています」などというニュースが放送されたらどうなるでしょうか?
みんなパニックになって、放送局に「本当のことですか」と問い合わせますよね。
「いい加減なニュースをながすな」という抗議の電話も殺到するでしょう。もちろんテレビではこんなニュースは流しません。いい加減な情報を伝えると、信頼を失ってしまうからです。インターネットのホームページも、世界中の大勢の人を相手にしています。小さいとはいえ、情報を発信するという点では、放送局と同じです。だから、ホームページを訪ねてくれる人との信頼関係が何よりも大切になるのです。
5、インターネットで話し合うと自分とちがう考えの人がいることを学べる
チャットや掲示板では、知らないたくさんの人と話をすることができます。こういう知らない人たちと話をすると、世の中にはいろいろな考え方をもっている人がいることがわかります。自分とは違う考えをもっている人もたくさんいるはずです。スポーツなんて大嫌いという人もいるでしょう。塾なんか行かないよという人だっています。
それがいいとか、悪いとかではなくて、考え方の違う人がいるということを知るのはとても大切なことなのです。みんなが自分と同じというわけではありません。