流行語で振り返る「平成」
「歌は世につれ、世は歌につれ」と言います。歌は世情を表し、世情もまた歌に影響を受けるという意味なら、「言葉」も同様ではないでしょうか。「言葉は世につれ、世は言葉につれ」。流行語をみると、その年の出来事や時代の空気のようなものを感じます。
平成の終わりを「流行語」で時代を振り返ってみましょう。貴方の記憶に残る言葉はなんでしょうか。また、それはなぜ記憶に残っているのでしょうか。
<平成前半 平成元年~10年>
平成元年/1989年 セクシャルハラスメント オバタリアン
平成2年/1990年 ちびまる子ちゃん ファジィ
平成3年/1991年 …じゃあ~りませんか
平成4年/1992年 きんさん・ぎんさん
平成5年/1993年 Jリーグ
平成6年/1994年 すったもんだがありました イチロー 同情するならカネをくれ
平成7年/1995年 NOMO 無党派 がんばろうKOBE
平成8年/1996年 自分で自分を誉めたい メークドラマ
平成9年/1997年 失楽園
平成10年/1998年 ハマの大魔神 凡人、軍人、変人
今では通称「セクハラ」。30年も前に生まれた言葉にあらためて驚きます。「きんさん・ぎんさん」の100歳を過ぎても元気な姿は日本の理想。阪神・淡路大震災の際に、地元神戸のプロ野球チーム「オリックス」が、「がんばろうKOBE」をスローガンに優勝。平成が生んだスター「イチロー」は、平成の終わりとともにプロ野球生活に終止符を打ちました。
<平成中盤 平成11年~20年>
平成11年/1999年 雑草魂 リベンジ
平成12年/2000年 おっはー IT革命
平成13年/2001年 聖域なき改革 ワイドショー内閣
平成14年/2002年 タマちゃん W杯(中津江村)
平成15年/2003年 なんでだろう~ マニフェスト
平成16年/2004年 チョー気持ちいい
平成17年/2005年 小泉劇場 想定内(外)
平成18年/2006年 イナバウアー 品格
平成19年/2007年 ハニカミ王子 どげんかせんといかん
平成20年/2008年 アラフォー グー!
2000年以降、急に政治に関する流行語が増えているのが面白い。スポーツ界の言葉も多く見かけられます。「チョー気持ちいい」「イナバウアー」「ハニカミ王子」などの流行語を聞くだけで、胸が震えた鮮やかなシーンが蘇ります。
<平成後半 平成21年~平成30年>
平成21年/2009年 政権交代
平成22年/2010年 ゲゲゲの
平成23年/2011年 なでしこジャパン
平成24年/2012年 ワイルドだろぅ~
平成25年/2013年 今でしょ お・も・て・な・し 倍がえし
平成26年/2014年 ダメよ~ダメダメ! 集団的自衛権
平成27年/2015年 爆買い トリプルスリー
平成28年/2016年 神ってる
平成29年/2017年 インスタ映え 忖度
平成30年/2018年 そだねー
このあたりになると、「つい最近」という感覚になります。平成前半・中盤に比べると、少し雰囲気が変わってテレビドラマやエンタメ系の言葉も目立ちます。令和はどんな流行語が生まれるのでしょうか。世の中を表す新時代の言葉に引き続き注目したいところです。