気持ちよく心を届ける贈答のマナー
● お歳暮を送りそびれてしまったら?
最近は、お歳暮を贈る習慣を禁じている会社もあるようですが、そもそも贈答は「お世話になった感謝の気持ちを贈る」ことなので、誰かに禁じられることでも、命令されることでもないのですが……。
そんなことはさておき、一般的にお歳暮は、12月初旬~20日頃にかけて贈りますが、うっかり時期を逃してしまっても慌てることはありません。年始に「御年賀」、または1月7日以降に「寒中御見舞」として贈ることができます。
中には、お歳暮が集中する時期に贈るよりも、あえて時期を外した「御年賀」や「寒中御見舞」の方が印象に残るからという理由で、あえて年が明けてから贈るという人もいます。いずれにしても、贈るタイミングよりも「感謝の心」が大切なのでしょう。
●現金・商品券を贈る
下手に品物を贈るよりも、現金や商品券のほうが無難でいいという考え方もあります。たしかに一番合理的な贈り物ということになるでしょう。ただ、現金は即物的なイメージがあります。また、目上の人には現金を贈らないのが一般的です。とはいえ、お祝い、お見舞い、お礼などのあらゆるシーンで、相手の好みがよくわからない時の贈答は本当に悩みますね。
そんなときの一案です。たとえば、友人のお見舞いを現金で贈ることになったら、熨斗袋には「お見舞い」ではなく、「御パジャマ代」や「御菓子代」とする方法もあります。「パジャマを贈りたかったけど、好みがわからなかったから」など、一言添えると、気持ちは伝わり、喜んで受け取ってもらえるのではないでしょうか。親しい間柄なら、欲しいものを直接聞くことも失礼ではありません。