F&Aレポート

一流に学ぶ「女性に対するリスペクトは世界の常識」レディファーストはしないほうが恥ずかしい

一流に学ぶ「女性に対するリスペクトは世界の常識」レディファーストはしないほうが恥ずかしい

 真に魅力のある男性は、女性だけでなく男性も含めて人を惹き付けます。そして、その魅力は「オーラ」のようなものになって全身から漂っています。一緒にいるだけで、場を和ませ、心地よい気分にさせてくれる人。自然と多くの人が集まってくる人。女性からも男性からも好かれる魅力、それは「大人」であり、「大人の色気」があるといってもいいでしょう。今回は、「一流に学ぶ 色気と着こなし」干場義雅著(宝島社)から、レディファーストについてご紹介します。

■日本の男性は女性に対するリスペクトが足りない?

 改めて言うまでもなく、私たちは「母親という女性」から生まれてきました。女性は妊娠・出産という男性にできない尊い役目を担っています。そのため、女性をリスペクトし丁重に扱うことは、大人の男性として当然のことです。

 日本でも約30年前に男女雇用機会均等法が施行されました。海外と比べれば遅れているとはいえ、現在、女性の社会進出は着実に進んでいます。「夫婦共働き」というライフスタイルも一般的です。かつての高度経済成長期の頃のように「男は外で仕事、女は家庭」という価値観のままでは、ますます日本の男性はグローバル・スタンダードから取り残されていってしまうはずです。

 昔のように「仕事さえしっかりやっていれば、身なりや職場が汚くてもいい」という時代でもありません。男性だけの社会なら、「男子高校の運動部の部室」みたいに汚くてもいいかもしれません。しかし、そこに女性がいたら不快な思いをさせてしまうのは当たり前です。同じ空間にいる女性には、職場であっても「安心感」と「心地よさ」を感じてもらえるようにしておきたいものです。

 隣のデスクにいる女性に、「これ以上、近づいて欲しくない」なんて思われたら、そもそも社会人として失格だと思います。

 ちなみに僕(著者 干場氏)の編集部のデスクは、僕の留守中に作業する人がいてもいいように、何も置かないことはもちろん、帰り際には良い香りのするウエットティッシュできれいに拭くように心がけています。オフィスがきれいで良い香りがしたら誰でも嬉しいものです。男性に「女子力」を持てとは言いませんが、最低限の気遣いはして欲しいのです。今後、少子高齢化が進んで労働人口の減少が進んでいく中、社会に出て働く女性の数はさらに増えていくでしょう。旧態依然とした男性中心主義でいたら最終的には自分が取り残されてしまうだけです。そんな中長期的な視点を持つことができず、女性に対してぞんざいな態度しかとれない男性が「モテ」とか「色気」を目指すなど論外です。

■レディ・ファーストはしないほうが恥ずかしい

 欧米では「レディ・ファースト」は常識です。ドアを開けて女性を先にとおす、先にイスに座らせてワインを注ぐ…年齢を問わず、すべての女性を優先する。このレディ・ファーストという考え方が日本の男性にはまだまだ浸透していないように思います。

 大人の男性でレディ・ファーストができていないなんて、はっきり言って「カッコ悪い」の一言。大人の色気とは、ほど遠いと言うべきでしょう。日本の居酒屋でよく見られる光景ですが、上司の男性が女性の部下にビールを注がせるような行為を、海外でやったら恥以外の何ものでもありません。逆に上司が女性の部下にビールを注いであげるぐらいでないとダメです。

 レディ・ファーストはできて当たり前。気恥ずかしくて戸惑ってしまうという人もいるかもしれませんが、レディ・ファーストは市内法が恥ずかしいことです。本でもインターネットでも、レディ・ファーストの基本はすぐに学べます。また「女性を尊重する」ことが、人間の本質であることを意識して実践あるのみです。もちろん失敗することもあるかもしれません。そんな時は、失敗を“笑い”にしてしまえばいいのです。それで場が和むこともあるでしょうし、失敗を笑いに転じることができるのは、「余裕」があるということでもあります。大人の魅力はこの「余裕」です。トライ・アンド・エラーを繰り返すうちに、レディ・ファーストは自然に身についていきます。