働く意味、仕事の価値2 ~「キャリア」への理解と「キャリア」を拓く重要性
■ キャリアとは、単に職業の経験を積むという意味ではありません。アメリカのキャリア研究者であるドナルド・E・スーパー(1910?1994)は、「生涯においてある個人が果たす一連の役割、およびその役割の組み合わせである」と述べています。
■ スーパーのキャリアに対する定義は、狭い定義(役職や職歴)だけではなく、キャリアというものは、個人が生涯にわたって仕事や社会とどのように向き合い、どのように関わっていくのかということすべてがキャリアであるという、もっと広い定義があるということを示唆しています。
■ 厚生労働省の報告書によると、キャリアとは「一般に『経歴』『経験』『発展』、さらには、『関連した職務の連鎖』等」と表現され、時間的持続性ないしは継続性をもった概念とされています。キャリアを積んだ結果として、職業能力が蓄積されていくものととらえています。
■ 以上のように、職業人として、市民として、または家族の一員として、どれだけ主体性を持って選択し行動し続けていくのかが、キャリア開発になり、その積み重ねが、あなたのキャリアとなるわけです。日本的雇用習慣が終焉し、「自律(自立)型社員」が求められる今、どのようにキャリアをデザインしていくかは、個人にとっても企業にとっても重要になってきました。(キャリアデザイン研修 畔柳修 著)