F&Aレポート

「させていただく」or「させて頂く」

 「『させていただく』『させて頂く』、どちらが正解なのか悩みます」。という質問を受けました。ひらがなで「いただく」なのか、漢字の「頂く」なのか、日常よく使う表現なので、いつも「モヤっ」としながらやり過ごしているというのです。

 一般的には「常用漢字でないものは『ひらがな』にする」という決まりがあります。常用漢字とは、日常的に使われる漢字です。法令、公用文書、新聞、放送など、社会生活における漢字使用の目安です。

 ちなみに、常用漢字は1981年に1,945字が定められ、現在は2,136字が制定されています。また、常用漢字でないものは「常用外漢字」といい、区別されています。

 常用外漢字の中には、飴、嘘、叶、絆、叩、醤、蝶、萌、儲など、身近なものもあるので、気になる人は最新情報を調べてみることをオススメします。

 さて、本題に戻しますが、「いただく」については、次の通りです。

1「もらう」の意味の時は、「漢字で『頂く』」。
2「させていただく」などの補助動詞の際には「ひらがなで『いただく』」。

 いずれにせよ、読む人がわかりやすいように表記することは言うまでもありません。むやみに漢字が多すぎると、難読文章になってしまいます。ビジネスマナーとしては、明確に決まりがあるわけではありませんが、以下は、使い分けの参考にしてみてください。

  • 漢字30%:ひらがな70% の割合が読みやすい
  • 接続詞はひらがなにする(或いは、更に、然し、但し、又、尚etc)
  • 副詞はひらがなにする(余りに、様々な、全て、全く、最も、僅か、随分、恐らくetc)

 そのほか、私自身は手書きにするときに漢字にしないものは、デジタルでも漢字にしないというシンプルなマイルールを設けています。