F&Aレポート

健康寿命を支える「デンタルIQ」の向上 50歳を過ぎると歯は抜けやすくなる! 歯を失うことは、人生を失うに等しい!

健康寿命を支える「デンタルIQ」の向上 50歳を過ぎると歯は抜けやすくなる! 歯を失うことは、人生を失うに等しい!

■「デンタルIQ」とは、歯や口の中の健康についての知識だけではなく、どれぐらい自己責任をもって、ケアできているかという行動の要素も含みます。ここで気になるデータをご紹介します。

 先進国における70歳での残存歯数は、「スウェーデン20本、アメリカ17本、イギリス15本、日本8本」です。これは、歯のトラブルになる前に病院に行くか、トラブルが起きてから病院に行くかという習慣の違いが主な原因といわれていますが、「70歳で平均8本の歯」というのは、スリランカと同じレベルで、先進国では最下位です。

 予防に力を入れるかどうかは、保険制度の問題もあります。海外では、病気になって治療のために病院にかかると、莫大な費用がかかるので、必然的に予防をすることが習慣化されています。

■年齢の「齢」は「よわい」と読む通り、歳をとることは歯が弱くなること表しています。右上グラフからもわかるように、50歳をすぎたころから急激に歯の数は減っていきます。

■ 日本の平均寿命は、幸か不幸か世界一といわれています。男性79.6歳・女性86.4歳。そのうち健康寿命は、男性70.4歳・女性73.6歳です。健康寿命とは、自分自身で食べて歩いてという、基本的な生活ができる年齢です。人生の楽しみが、この健康の上に成り立つものであると考えるなら、人生ラスト10年近くは、寝たきりかそれに近い状態で過ごす、即ち人生の楽しみが極めて少ないと考えられるデータです。

■ 歯は、食べることだけでなく、発声・滑舌の善し悪しにも影響します。さらに唇や口の中の健康ということで広く考えると、泣く、笑う、歌を歌う、口笛を吹く、あくびやくしゃみをする、唾液を分泌する、呼吸をするほか、社会生活を送る上で欠かせない多くの機能や役割があります。

■ また、脳の働きにおいても(ペンフィールドの地図)唇、口、歯の働きは、脳の3分の1近くの部分を活用しています。このため、歯を失うとそれに伴い脳の働きが鈍り、全身の他の部分にも影響するということがわかります。

■ デンタルIQを高めて、人生の最後の日まで健康で麗しい日々を過ごしたいものです。これまであまりケアしなかった人も遅くはありません。これから、「今ある歯を失わないようにケア」するのです。「歯が痛くならないうちに、歯医者にいく」「定期的に歯石除去などのクリーニングをする」「一日一回、糸ようじを使って時間をかけてケアする」「食後に※キシリトール100%ガムを噛む」などできることはたくさんあります。

※ キシリトール100%ガムは、歯科専用ガムで、歯医者さんかネットなどで購入できます。
キシリトールは、もともとフィンランドのトゥルク大学で偶然発見された安全・天然の甘味料です。砂糖と比べて25%カロリーが低く糖度は変わりません。キシリトールの成分が歯周病のもとになる菌の働きを弱めて、歯周病を予防することができます。寝る前にガムを噛んで寝てもOKだそうです。(8月5日アクエリアス社長サロン 講師 歯科医柴田直哉氏)

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