F&Aレポート

「タダ」は魅力的?

「タダ」は魅力的?

 道を歩いていて、ティッシュをもらえるのは世界広しといえど日本だけです。
 ひと昔前なら、「タダでもらえるものは、もらわなきゃ損」という認識もあったし、今でもその認識は間違いではないのかもしれません。ただ、「ご自由にお持ち帰りください」と書いてあって、どうせ無料だからといって3つも4つも持ち帰るのは、物欲しげで上品とはいえません。
 タダでもらったけど結局使わずじまいでゴミになったり、片付かない原因になったりしてしませんか?これでは、もらわない方が良かったということにもなりかねません。
 エコ時代にちょっと賢く考えたいのは、本当に自分にとって必要なものかどうかです。もし、必要なものであれば、同じように必要な人もいるはずなので、他の人のことも考えて、1つか2つ程度にしておくのが大人の良識というものです。
 試供品に限らず、食べ放題のバイキング料理などでも同じです。「たくさん食べないと損」とばかりに、お皿の底が見えなくなるまで料理を山盛り盛るのは品性が疑われますし、たくさん取った料理を残してしまうのは大変失礼です。食べ放題でオーダーした料理や、取り分けた料理は責任を持って食べましょう。また、同じものばかり集中的に食べるのもタブーです。全体のバランスを考えて、自他ともに楽しく食事ができるようにしたいものです。
 人はいつでも周囲の人たちと共に社会生活を送っています。料理を提供するお店側の事情や、他のお客さんのことも少し考慮してみると行動に余裕が生まれ、きれいにみえねます。自分はお客なんだから…と、勝手な振る舞いをする人が、最上のサービスを受けられるはずがありません。昔から「タダほどコワイものはない」と言います。「タダ」だからこそ、少し考えるという余裕があるといいですね。