特集 日本語力を磨こう「あなたは日本語、ペラペラですか?」6
1.次のことばの使い分けを考えてみましょう
(1)改革
(2)変革
(3)革新
(4)改良
(5)改善
(6)革命
2.雨を表す古風なことば。それぞれの意味は?
(1) 男梅雨、女梅雨
(2) 降りみ降らずみ
3.おかしな日本語。どこがヘン?
(1)「いよいよ受験も最後の追い込みだね」
(2)「昨夜はぐっすり熟睡できた」
(3)「毎週、日曜日ごとに練習しています」
(4)「あの人に会うと親近感を感じます」
(5)「どうなるか注目を集めています」
4.ものの数え方って難しい
(1)「全部で何( )椅子を揃えればいいですか?」
(2)「学校で五( )うさぎを飼っている」
(3)「あの牧場には牛が六十( )いるのだそうだ」
(4)「豆腐を一( )買って来てください」
(5)「あのお寺には有名な仏像が三( )ある」
5.次の漢字の読みを答えましょう
(1)圧巻
(2)歯牙
(3)雑魚
[回答]
1.次のことばの使い分けを考えてみましょう
(1)改革「社会制度を改革する」(2)変革「日本経済が変革を遂げる」(3)革新「保守と革新」「技術を革新する」
(4)改良「米の品種を改良する」(5)改善「体質改善をはかる」(6)革命「平等をうたい革命を起こす」
※ 改革・変革は、ほぼ同義で入れ替え可能なケースが多い。改革は制度・機構・方式など、形のはっきり決まっているものについていうことが多い。変革は比較的形のはっきりしない大きな物事について言うことが多い。革新は、これまでの古いやり方やあり方を新しいものに変えるという点を強調した言葉である。改良・改善は、よりよく変える点で似ているが、改善がやり方などを変えてよい方向へ持っていくのに対し、改良は形を持つものについて用いられることが多い。革命は、社会の根本からの重大で全体的な変革・改革をいう。比喩的には「意識革命」などのように広く使う。
2.雨を表す古風なことば。それぞれの意味は?
(1)男梅雨、女梅雨 激しく降って、晴れ間がのぞくのが男梅雨。しとしとと降り続くのが女梅雨。
(2)降りみ降らずみ 傘をさすほどでもない雨が、降ったり止んだりするような天気
3.おかしな日本語。どこがヘン?
(1)「いよいよ受験も最後の追い込みだね」
(2)「昨夜はぐっすり熟睡できた」
(3)「毎週、日曜日ごとに練習しています」
(4)「あの人に会うと親近感を感じます」
(5)「どうなるか注目を集めています」
※ 「追い込み」とは「最後」に頑張ること。「熟睡」とは「ぐっすり」眠ること。「日曜日ごと」は「毎週」の日曜日のこと。「親近感」は親しみを「感じた」から生じたものであること。「注目」は視線を集めることなので、「注目されている」か「注目を浴びている」
4.ものの数え方って難しい
(1)「全部で何(脚)椅子を揃えればいいですか?」
(2)「学校で五(羽)うさぎを飼っている」
(3)「あの牧場には牛が六十(頭)いるのだそうだ」
(4)「豆腐を一(丁)買って来てください」
(5)「あのお寺には有名な仏像が三(体)ある」
5.次の漢字の読みを答えましょう
(1)圧巻 あっかん
(2)歯牙 しが
(3)雑魚 ざこ
※ 「圧巻」は、昔、中国の役人の採用試験で、最も優れた答案(巻)を他の答案の上に乗せたことに由来。そこで劇や小説で最も優れているところをいう。「歯牙」は歯と牙。転じて「言葉」を意味する。「歯牙にもかけない」は、ことばにもしない。つまり問題にしないこと。「雑魚」は小魚のこと。たいした人物ではない人をたとえていう。