相づちいろいろ「なるほど」は要注意
人の話を聞くときの相づちは、会話の「合いの手」と言ってもいいでしょう。いい相づちは、自然に会話の流れをつくり話を膨らませることができます。逆に、相づちがまったく返ってこなかったら会話はどうなるでしょう?まるで、石に話しかけているようで話す気力を失い、聴き手に対して不信感を持ってしまいます。
相づちは、「あなたの話をきちんと受け止めていますよ」というサインでもあり、会話の潤滑油でもあります。
★ 目上の人には避けた方が無難な相づち
(1)なるほど(なるほどですね)、たしかに (2)ほんとに?(3)うん
(1)「なるほど」「たしかに」。これらは人によっては、「偉そうな態度」と受け止られることがあります。「なるほど」は「あなたと同じ意見です」という意味なのですが、目上の人には別の言葉で言い換えた方が無難です。言い方や聞こえ方によっては、安易にあしらっているようにも受け取れます。また、適当に相づちを返しているとも受け取られかねません。また、最近よく耳にする「なるほどですね」は、「なるほど」に丁寧語の「です」を付けて敬語風にしているつもりかもしれませんが、「なるほど」という副詞に直接「です」「ます」を付けるのは違和感があります。これは目下であっても同僚であってもおすすめしません。
(2)「ほんとに?」は、「あなたの言うことの真偽」を疑っているということにもなりますので、まず目上に人には使えない言葉と思っていたほうがいいでしょう。
(3)「うん」は言わずもがなです。「はい」「ええ」ならいいのですが、「うん」は完全にフランクな相づちです。「そうなんですか」「そうですね」「おっしゃる通りです」などに言い換えた方が、丁寧に受け止めている感じがして好印象です。