F&Aレポート

日本語力を磨こう「あなたは日本語、ペラペラですか?」5

特集 日本語力を磨こう「あなたは日本語、ペラペラですか?」5

1.次のことばの使い分けを考えてみましょう
(1)材料
(2)原料
(3)原材料
(4)資材
(5)素材
(6)資料
(7)データ

2.女性のカテゴリー。それぞれの意味の違いを考えてみましょう
(1)女子   (2)乙女   (3)女   (4)女性   (5)婦人

3.目上には使えない失礼なことば。なぜでしょう
(1)やはり「蛙の子は蛙」ですね
(2)専務の「いきざま」が好きです
(3)今日の社長のお話には「感心」しました

4.うっかり書き間違えやすい漢字
(1)気嫌い  (2)互格  (3)気真面目
(4)浮き目  (5)快心の出来  (6)圧感
(7)間一発  (8)目触り  (9)前後策  (10)肝入り

5.次の漢字の読みを答えましょう
(1)貪る
(2)唆す
(3)熱る
(4)抗う
(5)論う

6.5月の時候のことばを3つ以上挙げてみましょう

[回答]
1.次のことばの使い分けを考えてみましょう
(1)材料…「料理の材料を買う」「作文の材料を探す」「景気好転の材料」「サルを研究の材料に使う」
(2)原料…「石灰石はセメントの原料」
(3)原材料…「原材料は輸入に頼る」
(4)資材…「建築用の資材」
(5)素材…「この靴下の素材はナイロン」「不倫を素材にした小説」
(6)資料…「研究資料を集める」
(7)データ…「データ不足の論文」「データバンク」

※どう使い分けるか
材料は(1)加工して製品にするもと(2)作文や芸術作品の題材(3)相場や景気を変動させる原因(4)研究、調査の結論を出すもとなど。原料も加工製造のもとの意であるが、<材料>と違って、もとの物質が製品になったときその性質を残していないものを普通言う。原材料は原料と材料、資材は材料として役立つ物質を言う。素材は物をつくるもとになる材料の意であるが、芸術作品の題材の意<材料(2)>にも使われる。資料は研究・判断の基礎にする材料(4)の意で、データもほぼ同義であるが、後者はコンピュータでプログラムを運用できる記号化・数字化された資料の意に最近はよく使われる。

2.女性のカテゴリー。それぞれの意味の違いを考えてみましょう
(1)女子…主に女児や若い女性を指す。学校生活やスポーツなどの場でよく用いられるが、最近はその限りではない
(2)乙女…女子より年齢幅が狭く、未婚の若い女性を指す古めかしいことば。清らかなイメージがある
(3)女……女性を表す標準的なことば。ただし、男より低く見られて来た歴史的背景を内包する場合も
(4)女性…大人の女。一人前の女の人。高校生以下に使うと違和感がある
(5)婦人…成熟した年齢に達した女性。女性よりやや古風。家庭を持つ女性を連想させやすい

3.目上には使えない失礼なことば。なぜでしょう
(1)やはり「蛙の子は蛙」ですね
この諺は、「平凡な親から生まれた子は、いずれ平凡な人間になる」の意味。上司の子供を誉めたつもりでも、「親子揃って平凡」と言っていることに。
(2)専務の「生きざま」が好きです
「生きざま」は自分の生き方を自嘲するときに使うのが自然。そもそも「さま」は人をあざけることば。人の生き方を「生きざま」と言ったら失礼になる。
(3)今日の社長のお話には「感心」しました
目上の人を誉めるときには、謙虚な姿勢を見せなければ逆効果。「感心」は目下に向かって言うことばなのでふさわしくない。「感銘を受けました」が妥当。

4.うっかり書き間違えやすい漢字
(1)×気嫌い  ○毛嫌い  (2)×互格  ○互角  (3)×気真面目  ○生真面目
(4)×浮き目  ○憂き目  (5)×快心の出来  ○会心の出来  (6)×圧感  ○圧巻
(7)×間一発  ○間一髪  (8)×目触り  ○目障り  (9)×前後策  ○善後策
(10)×肝入り  ○肝煎り

5.次の漢字の読みを答えましょう
(1)貪る むさぼる (2)唆す そそのかす (3)熱る ほてる (4)抗う あらがう (5)論う あげつらう

6.5月の時候のことばを3つ以上挙げてみましょう
立夏、初夏、牡丹、葉桜、端午、菖蒲、夏めく、母の日、青葉、若葉、新緑、風薫る、薫風、新茶、麦、麦の秋など