おもてなしの3ステップ~つくり笑顔は最高のおもてなし
おもてなしには3段階あります。
ステップ1 「形」だけのおもてなし
ステップ2 「形」+「心」のおもてなし
ステップ3 「形」+「心」+「美しさ」のおもてなし
誰しもいきなりステップ3を目指すのは難しいものです。知識と経験を積んで
ステップ1からステップ2、3へと到達します。
ステップ1の『「形」だけのおもてなし』については異論のある人もいるかもしれませんが、「つくり笑顔は最高のおもてなし」という説があります。
一見、つくり笑顔は「真の笑顔ではない」ため、奨励すべきものではないという考え方もありますが、「とても笑顔にはなれない」というメンタルのときも、目の前のお客様のために必死で「笑顔をつくる」ことは悪いことではありませんし、実際そのような時もあります。これぞプロ根性と言ってもいいのではないでしょうか。
「顔で笑って心で泣いて」は、日本では昔からある意味、美徳とされています。表情や態度、言葉づかいを律することで、「形」だけのパフォーマンスに「心」が入ることもあります。さらに習慣にして何度も繰り返すことで、型通りの所作に磨きがかかり「美しい」所作になることもあります。また、「形」通りにやっていくうちに、「形」の意味や価値に気づくこともあります。
1ステップずつ階段を上っていくつもりで、見よう見まねで「形」から入ることは決して悪ではありません。考えてみれば、茶道や武道といった「道」と名付けられた教えは、まずは「形」から入ります。
おもてなしにも「おもてなし道」があるとすれば、「形」だけのおもてなしは、決して無意味なものではないような気がするのですが、いかがでしょうか。