季節の話題
田の中に水が引かれ、田植えが終わったところが増えてきました。去年の今頃は米不足、値上がりで大騒ぎでしたが、今年はそんな声を聞きません。それよりもっと大きな問題が起きたからなのか、1年間で米があることが分かったからなのか。しかしあの大騒ぎは一体何だったんでしょう?
今週の愛媛
新田青雲中教校、28年度から生徒募集停止 少子化で定員割れ続く中高一貫教育を実施してきた新田青雲中等教育学校(松山市山西町、6学年273人)は21日、2028年度から生徒募集を停止すると発表した。少子化や他の中高一貫校との競合の中で定員割れが長年続き、改善の見込みがないと判断した。(愛媛新聞HPより)
愛媛県内では小学校から高校の閉校や統合が続いていますが、県庁所在地である松山市でもついに閉校という事態が起きてしまいました。県立高校でも多くの高校が定員割れとなっており、少子化による就学人口の減少で学校の規模が小さくなるのは仕方ありません。しかし、学校がなくなると町の空気も沈んでいきます。その空気が少子化につながるという悪循環が起きているような気がします。だからといって、逼迫する地方財政で学校を存続するのは無理でしょう。人がいなくなる、空き家・空き店舗が増える、病院がなくなる、学校がなくなる、役所がなくなる、鉄道やバスがなくなる、最後に町がなくなる。
それはどのようなことなのか?国全体としてどんな問題があるのか?仮に愛媛県の町1つがなくなっても、東京に住んでる人は何とも思わないでしょう。へ〜、そうなんだ、で終わりのはずです。それが現実です。自分たちが住んでいる町だから大変なのです。このリアル感を持つ人が増えることが、少子化の問題を止める一つにきっかけになるかもしれません。
今週考えたこと
「旗」について考える
今週末は東京の神宮球場で東京六大学野球の早慶戦があります。5月31日(日)には天皇陛下もご観戦になるとのことです。慶應が勝てば優勝が決まりますが、どうなるでしょうか。
さて、その早慶戦は昔から両校による応援がすごいのです。その応援を支えるのは慶應の場合、応援指導部です。そして、応援のシンボルは、慶應義塾の象徴、塾旗です。旗にはブルー・レッド・アンド・ブルーに黄色のペンのマークが付いています。私も神宮に行っていた頃経験したことがありますが、その塾旗に身体が当たったり、肌が触れることは禁じられています。それは神聖なものだからではなく、慶應義塾そのもの、シンボルだからです。
国会で国旗損壊罪の議論が続いています。国旗について自ら公然と損壊、除去または汚損する行為があったと認められれば、2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金となります。すでに外国の旗についてはこのような規定があり、日本の国旗は除外されていたのですが、その除外がなくなります。その理由は、「国旗を大切に思う国民感情を保護するため」だそうです。塾旗と日本の国旗を一緒にすることはできませんが、国会での議論を見ながら塾旗のことを思い出しました。国会で議論されている創設理由について、何かまどろっこしいなと思ってしまいます。変な思想が入ってこないことを祈ります。
セブンイレブンについて考える
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問だった鈴木敏文氏が93歳で亡くなりました。私が東京に住んでいた頃、都内にセブンイレブンが拡がっていきました(今日は自分の話が多い)。最初は23時で閉店でしたが、それでも感動的でした。コンビニエンスストアという小売業ビジネスは世界中に定着していきます。それは単なるビジネスという位置づけではなく、もはや文化に近いものであるかもしれません。おにぎりにような食料品、ATM、ライブのチケットや戸籍謄本まで取れちゃうマルチコピー機とトイレ。1つの店に集まる人の生活、人生様々なものを支えています。世界に拡がる寿司屋もすごいですが、日本のコンビニもすごいです。ニューヨークタイムズにも記事が出ていたので、やっぱりすごい人だったんだなと、ちょっと触れてみました。
繰り返し考える財政問題
政府は歳出規模3兆円強となる補正予算案を編成し、ガソリンや電気・ガスの負担を負担を軽減する方針を打ち出しました。高市総理は赤字国債の発行を増やさないことを強調しました。
新たな財政支出を行うのに赤字国債を発行しないとはどういうことか。それは財政支出の手当をインフレによる税収増により賄うという意味だと考えられます。ここ数年、日本の税収は増えてきています。その理由はインフレです。インフレとは物やサービスの価格が上がることです。消費税は売上にかかる税金ですから、売値が上がれば増えます。法人税の対象となる所得も、売上が増える分利益=所得が増えるので増えます。これが税収増の背景です。
収入がインフレなら、支出もインフレですが、タイムラグがあって支出にインフレの影響が出てくるのは少し先になります。支出は予算通りに執行することが基本なので物価上昇の余波は後送りされます。その結果、収入が増えても、支出は当初のまま、その差額=余剰金が発生し、今回はそれを使うことができるという意味です。しかし、支出もインフレによりいずれ増加していきます。もともと日本の財政は、支出の全額を税収で賄うことができず、赤字国債に頼らざるを得ません。インフレの結果余裕が出てきた資金を使えば、この先発行される赤字国債のタイミングを後ろにずらすことができます。しかし、それをここで食い潰してしまえば、赤字国債を発行するタイミングは早くなってしまいます。1〜2年のスパンで考えれば、結局赤字国債に頼っていたのと同じと言うことになります。
今回のエネギー関係の助成の後には、消費税減税が控えています。目の前に積まれた余剰金だけを見ていれば、それを使えば良いということになりますが、そこまでの余裕はないのではないでしょうか。日本の対外純資産が中国に抜かれ3位になり、購買力の低下に原油高が加わり日本円が「最弱」トルコの通貨リラより弱くなり、そんな記事を見ながら、日本の政治は経済の弱体化、それによる財政、通貨に対する将来の不安をどこまで真剣に考えているのだろうかと思ってしまいます。
今週のAI
人間は歳を取ると頑固になる傾向があります。それはどちらかと言えば悪い意味で捉えられることが多いと思います。しかし、AIに関しては、必ずしも悪いとは言えないかもしれません。それはどのようなことなのでしょうか。
AIによって何が変わったのか、と言えば、AIは人間の思考を助けてくれる技術です。様々な情報から文章を考えたり、データを整理してテキストに置き換えたり図表にしてくれます。周辺の事情を見ながら車の運転までできるようになりました。「あ〜、あれはなんて言うんだっけ?」と思い出せないことも、例えば、季節に関する言葉で春の終わりになることをなんて言う?と聞けばサラッと答えてくれます。あることを思い出せないとき、人はなんとか頭の中をフル回転して思い出すことが老化防止です。話を戻すと、頑固になるということは、自分の考えがまとまっているということでもあります。自分の経験の中で、こんな時はこんなことになるという予測可能性を自分で判断できると言うことでもあります(良く見ると)。しかし、若年層、特に自分で思考することができない未就学児童〜小学生くらいの人たちが人間としての判断能力が十分でないまま、AIを使って日常の判断を行うことに慣れてしまえばどうなるでしょうか。
車の運転を例に考えます。今、車を運転する人たちは、自分の身体と頭で運転することを覚えています。その背景には運転のリスクを理解することがあります。横断歩道があれば人が渡ってくる可能性がある、交差点を右折するときは直進する車がいる、そんな一つ一つの判断です。最初からAIの運転に慣れてしまえば、運転技術を身につけることはできません。運転することにより相手を傷つけてしまうかもしれないというリスクに対する予見可能性は身につきません。果たしてそれで良いのでしょうか。タイミング良く、プロ野球球団の監督の家族がAIに翻弄された事件が起きてしまいました。経験の少ない若年層の人たちは、AIが出す答えに疑問を抱かず行動してしまう典型的なケースです(事件の詳細は不明ですので想像です)。
周りの人を不愉快に指せる頑固さはともかく、自分の考えを持つという意味での軽い頑固さはAIを上手に使うコツかもしれません。ところで、あなたは頑固ですか?
※この記事では一般的な経済市場動向についての情報提供を行っているもので、特定の投資を推奨又は勧誘するものではありません。
