ボストーク

湊町レター Letter From Minato-machi 2020年11月1日 №112

 新型コロナウィルス感染症への対応に追われっぱなしの2020年令和2年も残すところ2ヵ月を切ってしまいました。そうでなくても時間が流れていくのは早いのに、年の瀬を迎えつつある中で、さあどうしましょう?という感じです。これから気温低下、乾燥の季節に入ります。引き続き、マスク、手洗い等の予防を継続していきましょう。

 そのコロナですが、国内の感染者数も一時期より落ち着いてきて、そろそろ大丈夫かなという空気が広がってきているような感じがします。しかし、秋が深まりつつある欧米では再び感染者が増加に転じて、ロックダウンを再開する国も出てきていますし、日本国内でも冬が早く到来する北海道では、10月下旬になって過去最多の感染者が確認されています。本来なら、政治、行政機関からもっと冷静な情報が提供されるべきなのですが、東京オリンピックが念頭にあるのか、楽観的なコメントしか出てきません。経済を止めるなと言われますが、GoToキャンペーンでどこまで日本経済が回復できるのか。日本経済は、飲食業、観光業だけで成り立っているわけではありません。全日空は今年度5100億円と過去最大の赤字幅になりそうですし、地元JR四国も運輸収入が64%も減ってしまいました。消費は経済の柱の一つですが、車や住宅、衣料品の販売は消費の重要な指標です。しかし、今の漠然とした不安の中で、国?が車のディーラーやモデル展示場、ショップに楽しく出かけるとは思えません。また、愛媛県の養殖業者が大変という記事も出ています。経済を止めないというなら、幅広く業界の存在を考えなければいけないのではないでしょうか。国の政策担当者は、キャンペーンを打ったから終わりではなく、足下の経済がどうなっているのか、しっかり見て次の対応策を考えるべきです。

 最後はお酒の話し。今年10月からビールが値下がりになったのをご存じでしょうか。350mlあたりのビールの酒税が77円から70円に引き下げられました。この措置は今後3年ごとに実施される予定で、2026年10月には54.25円となり、6年間で通算22円の引き下げとなります。但し、発泡酒(46.99円/350ml)や新ジャンルと言われる第3のビール(28円/350ml→37.8円/350ml)は逆に増税となり、6年後にビールと同じ54.25円に統一されます。

 他の分野のお酒、清酒は引下げ(86.4円→79.2円→72円/720ml)となり、ワインは引き上げで、57.6円/720mlが最終的に清酒と同じ額になります。またチューハイは当面据え置かれますが、6年後に現在の28円が35円/350mlに引き上げられる予定です。ビールと日本酒は値下げ、他の酒類は値上げ、です。秋の夜?、時間を持て余して飲み過ぎに注意しようと思ったら、酒税のことを考えるのが良いかもしれません。悪酔いしたら最悪ですが(笑)。