ボストーク松山藤原塾

山が霞んでる

【季節の話題】

昨日2月23日から伊予路の春を迎えるお椿さんが今年も伊予豆比古命神社で始まりました。松山の人は椿さんの時は寒くて終わればやっと気温が上がるという経験則があるのですが、今年は最終日25日を除き暖かな日で迎えています。

外を見ても、黄砂や花粉のせいで空が霞んで遠くの山も見えなくなって春の風景です。縮こまっていた冬から、コートを脱いで迎える春は良い季節の変化なのですが、ちょっと早すぎますね。海水温が上がってしまうと赤潮の可能性が高くなります。漁場への影響が懸念されます。

【今週考えたこと】

トランプ関税に対して米国の連邦最高裁は違憲であるとの判決を下しました。ここまでのトランプ政権は従来の制度、法体系のような枠組みを無視して自由に、思うままにやってきました(ように感じます)。しかし、関税については最高裁が待ったをかけました。「最高裁がおかしい」とトランプも発言をしたようですが、その意見は最高裁の存在を前提にした意見です。さすがのトランプ大統領も、今回ばかりは従来のシステムを念頭におかざるを得なかったということです。しかし、実際にこの歴史的判決を下した判事の精神的なストレスはとんでもないものだったでしょうね。政権は、さっそく1974年通商法122条に基づき、すべての国と地域に対して10%の関税を課すことにしたようですが、この制度は150日で失効することから、今後政府がどのような対応をするのか注目されます。米国の変化はすごいです。

ちょっとここのところ政治ネタが多いと自分でも思うのですが、書きながらこれで良いのかなと悩むこともあります。が、今月も消費税について考えます(笑)。

自民党が衆議院で圧倒多数を取った国会運営について、消費税引き上げは結局お蔵入りするのではないかと思っていたのですが、どうもそうではないようです。高市首相から閣僚への指示書が出ているのですが、赤沢経産大臣に対しては、「消費税率の変更に柔軟なスマレジシステムの普及に着手する」というものがあります。これは消費税の税率引き下げを前提として、そのための技術的な問題を解決するための施策を考えるようにと言うことだと思われます。つまり、消費税の税率引き上げが前提、本気なんだなということなのですが。

消費税については今まで何度か書いてきました。ここでは最近考えたことを書きます(重複ありで)。

まず消費税は売上金額に対して10%、8%、ゼロとなります。これは当たり前のこと。しかし、商売の交渉に当たっては、絶対的な売上金額があるわけではありません。駆け引きによって変わりますし、原価も日々変動する中で、これが常に正しい売上金額というものはありません。価格表が提示されているとしても、経営者は常にその金額については頭を悩ませています。つまり、「売上金額」×○%という計算式は、消費税法上は明確ですが、経営者心理からするととても曖昧、あやふやなものだということです。ですから、8%が0%になったとしても、価格が8%下がるとは言えません。

また、0%なのか、非課税なのか、不課税なのかということでも消費税の計算は違ってきます。これは制度の問題です。税法的にこの区別はとても重要なのです。詳細な説明は省略しますが、ここは今後の議論を待ちたいと思います。

次に、レジシステムが今回の改正に対応できたとしても、事業者の負担はそれほど減らないということもあります。日本の消費税は、事業者が計算して負担する税金です。計算するということは、それにかかるコストを負担していることになります。会計システムの費用、経理部の人件費、税理士の報酬などなど。消費者が消費税を負担しているとしても、そのお金は事業者が預り、計算・申告をして国庫に入るのです。政府のコストゼロで(税務署のコストはゼロではありませんが)。

私が税理士として経営者とお話しをした上での感想ですが、今回の改正について経営者は反対している方が多いように感じます。その理由はこれらの問題を解決しないまま、消費者という一方サイドだけを見て改正が考えられていると言うことだと思います。消費税を考えるに当たって、なぜ納税義務者、消費税を計算している事業者の現場を見ないのでしょうか。消費者の事情が大変と言うことは分かりますが、事業者の負担を無視する(レジシステム程度で終わってしまう)というのもいかがなものかと思います。

春霞のように消えてしまえば良いのですが、さすがにそれはないか。

【今週のAI】

AIは私たちに何をしてくれるのか。

日経電子版に面白い記事がありました。人の様子をうかがい、指示に従順に従う犬に対して、猫は言うことを聞かず自分の思うままに行動する、それがAIにつながるようです。確かにAIと会話していると、そのような面はありますね。ただ、もったいぶっていっている割りに、間違っていたり、間違っていることを指摘するとさらっと自分の意見を変えたりするのは気になります。
AIが広がりはじめ、会話の中で「どんな風に使ってる?」とやり取りすると、皆さん同じような経験をされてるように思います。まだまだAIとの付き合いは考えることがたくさんです。


※この記事では一般的な経済市場動向についての情報提供を行っているもので、特定の投資を推奨又は勧誘するものではありません。