皆さん こんにちは
まだまだ暑さが続きます。陽の角度が変わってきた、日照時間が短くなった、蝉の声が小さくなった。ほんの少しの秋を見つけようとするのですが、夏はドッシリ腰を据えたままのようです。10月いっぱいまで暑い日が続きそうという話もあります。しっかり休養して体力温存です。
本日付の日経電子版に、「世界の終わりはどうなる 気温70度の灼熱大陸、酸素がない時代到来 」という記事がありました。2億5000万年後の地球は人類が住めない高温の乾燥地帯が広がっている可能性があるという内容です。「まだまだ先の話だしそのころ自分は生きてないし」と思いませんでしたか?それはそうですが、その積み重ねが2億5000万年です。自分の人生=80年/2億5000万=0.00000032であったとしても、今を生きるあなたの生活態度の積み重ねが未来の地球を救うのです。
今週は続けて数字の話2題です。
【統計の難しさ】
失業率は景気の評価にとって重要な指標です。しかし、今の米国の失業率を評価するには難しい問題があるようです。例えば、失業率が10%で就業可能者数が100とすると、失業率の計算は10/100となります。今の米国は、移民の減少により就業可能者数が減少しています。このため、失業率には大きな変動はなく10%を維持しているのですが、雇用者の減少100→80を考慮すると、失業率の計算は、8/80ということになります。つまり、雇用の伸びは落ちてきているのですが、失業率ではそれを測ることができない。失業率が低いままだからといって、経済は安定しているとは言い切れません。仕事がないと言うことは、職場がない、つまり景気が後退していると見ることもできるからです。また、失業率が下がっていないと言うことは、人手が足りない状態ということでもあります。今の日本でも同じような状態が続いていますが、人手が足りない場合、考えられる方策は3つあります。
1.AIなどの技術で代替する
2.新しく人を雇う
3.もう仕事をやめちゃう
なんとか仕事は続けたい、しかし技術革新を今導入するのは難しいと言うことであれば、人を探してきて雇うということになります、日本であれば、東南アジアを中心に外国人を雇用するという流れになるでしょう。米国では、低賃金で仕事をしてくれる移民は激減しているようですから、移民でない人を高賃金で雇ってくる必要があります。これは、コスト増につながり、インフレを招くことになります。ここまでの話は理屈あり、仮定として考えたことです。実際にその通りになるかどうかは分かりません。労働市場がどのように変化し、経済的な影響があるかを見るのは様々な統計を確認していく必要があります。それだけ統計は政策立案、運営に関して、とても重要なのです。今の米国でそれができるのでしょうか?さて?
【最低賃金の話】
賃金を上げる、休暇を増やすといった労働面の政策が国内で継続しています。最低賃金については、全国的な方針が出され、都道府県で検討が始まりました。しかし、「これ以上給料を上げると会社が持たない」という声が中小企業を中心に出てきているように感じます。物価上昇が続く中で、雇用者の生活を維持するために、賃金引き上げは必須なのですが、それに見合う財源が心配です。ではどうすれば良いのか。収益性を上げれば良いのです。賃金が上がり、少なくなった労働時間で、仕事の内容は今まで通りというのでは、確かに会社は赤字になります。経営者として高い賃金+短い労働時間で今まで以上の成果を上げるための環境を構築すればよいのです。例えば、AIの導入が考えられます。テック系エンジニアの世界では、若手が担当する作業はAIが肩代わりできるようになってきていて、この部分の採用は不要になってきています(将来的な人材育成はまた別途の課題)。日本の中小企業でも分野に限らず、今まで人手に頼っていた作業をAIに委ねるのです。そのためにも、経営者がAIのことを学び、現場に導入する努力が必要です。AIなんてまだまだというのであれば、作業工程を少しでも減らせば良いのです。その結果、人手を減らすことが可能になり、賃金単価の上昇は賃金総額に結びつかず、売上高を維持する、つまり生産性は向上します。人手も足りないのが現状なのですから、労働の質を高めるのは当たり前のことです。時間はあまりありません。経営者として少しでも改善につながる方向性を考える時です。決して簡単なことではありませんが、それだけ大変な時代になってきているということです。
松山市駅の路面電車の移動工事が先週末に完了しました。前日の線路を移動する夜間には、見学している人がたくさんいたようです。今回の市駅前の再開発には、賛否両論ありますが、町を新しくしていくという思いは決して悪いものではないと思います。これが次の展開につながって、地域が活性化することが望まれます。