ボストーク松山藤原塾

重たい話題

皆さん こんにちは

4月になりました。
新年度です。
日本では、仕事上のことはやはり年度で動くことになりますから、今日が年始めとなります。
さて、どのような1年になるのでしょうか。
天候は気温の低い日が続いています。
咲いた桜の花が持つのは良いですが、春らしく暖かくなってほしいと思うところもありますね。

米国トランプ大統領は、明日4月2日に相互関税の全体像を明らかにし、3日には自動車、自動車部品への25%追加関税が発動される模様です。
この関税の動きがどうなっていくのか、世界中が注目しています。
報道によると、値上げを見込んでの駆け込みの動きが活発で、米国での3月の新車販売は増えているようですし、米国への輸出も一時的に増えているようです。
輸出入の動きは急に変わるものではないですし、関税引上げも、実際の販売価格に影響するのは5月頃と言われています。
私たちの生活が突然行き詰まることはないでしょうが、経済指標や株価などの動きを見ながら世の中がどう変わっていくのかと言うことについては、しっかり見守る必要がありそうです。

米国に関する記事は毎日たくさんあるのですが、その中で一つ目についたのが、米国では軍艦が作られなくなっており、中国に大きな差をつけられてしまったというものです。
日経ネット版の記事によると、米国の船舶生産力は中国に500倍以上の差をつけられているそうです。
船と言えば鉄ですが、日本製鉄によるUSスチール買収の問題も、米国の鉄鋼産業の不振はこの問題とも繋がっていると考えられます。
これに対して、トランプ政権が、米国の製造業の復活を目指し、造船業もその一つとして取り上げているのは、この問題の深さを認識しているということでしょう。
後は時間との勝負かもしれません。

この問題がなぜ引っかかったのかと言えば、数年前に買って放置していた堀川惠子作「暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ」を読み始めていたからです。
これは広島宇品港で陸軍の物資輸送の中核を担っていた田尻昌次中将を中心に、旧日本軍の敗戦に向かう様子を、補給と兵站という視点で書かれています。
中国戦線から米国への開戦に向けて日本における輸送船の状況の中で、他の分野と同じく根拠なく楽観的な判断が敗戦へとつながっていきます。
逆に、米国はその規模と能力により、短期間で日本を圧倒する生産体制を構築しました。
それをきっかけとする生産技術の進化によって、世界一の経済大国となっていったわけです。
しかし、冷戦後の軍事需要の縮小その他多様で複雑な要因から、特に造船力は大変落ち込みます。
ChatGPTの助けを借りて調べてみると、米国では太平洋戦争中の1943年607隻1,566千トンの艦艇を生産しましたが、現在外洋艦船の建造能力は年間1隻しかないそうです。
これに対して中国では359席の建造能力があるそうです。

軍事的な問題についてこれ以上触れる知識を私は持ち合わせていないので、この話はここまでとしますが、米国の実情がいかに大変な状況であるかと言うことはわかります。

問題は日本です。
国内で、軍事的な問題を論評するのにはとても神経を使います。
しかし、米国の外交姿勢の変化とそれを受けた諸外国の混乱もあり、私たちはどのような選択をすべきかを議論するときにきていると思います。
これは軍事問題だけに限りません。
大切なことは、感情的にならず冷静に現状を分析すること、大局を見ること、正確な情報をもとに判断することです。
思い切りも良いけど、慎重さはもっと大切。
この原稿を書きながら、大変な時代になりつつあるなと思ってしまいました。