皆さん こんにちは
7月もやっと中盤です。いつもの夏のことを思い出すと、7月下旬に梅雨明けとなり、蝉が鳴き始めます。8月に入ると高校野球が始まり、お盆も過ぎると夏休みも終盤戦、暑さも気持ち緩んで来て少しだけホッと出来る頃なのですが、今年はまだ7月半ば。8月後半まで暑さが続くとすれば、先は長いです。蝉も時々鳴いていますが、耳をつんざくほどではありません。体力をしっかり温存していきましょう。
事務所のキャビネットを片付けていたら、1997年頃の研修メモが出てきました。当時は、毎月東京に出かけていって、今は日本でも有数の税理士法人となった事務所で会議〜勉強会に参加していました。そのメモを見ると、とても熱心に議論していたことが伝わってきます。当時はバブル崩壊してしばらく経ち、いろんな問題が吹き出して、規制緩和や金融制度改革など様々な角度から日本を立て直していこうという熱意があったのだと思います。しかし、成長は30年間止まってしまいました。なぜなのでしょうか。1人1人は真剣に仕事をしていたはずなのに、時々遊ぶことはあっても決してサボっていたわけではないのに、なぜ日本は30年間も成長しなかったのか。そして、30年間成長しなかったにもかかわらず、なぜこの国は破綻しなかったのか。今の混乱期を乗り切るにあたり、別の形で30年を振り返ってみることは大切かもしれません。
20日の参議院選挙に向けて、政治も熱を帯びてきました。
外国人規制が大きなテーマの一つになっていますが、気になるのは、データの裏付けのない話が飛び交っているということです。外国人による犯罪が増えている、社会保険を払っていない、生活保護を受けている人が多いという話がありますが、実態に即したものではないようです。ここではその点は深く追求しませんが、日本人の中には、日本にいる外国人のことを良く思ってない人が少なくないことは事実です。事務所の近くにあるうどんのチェーン店で、バイトの中国人に対して暴言を吐いている人を見かけたことがあります。そこまでいかなくても、会話の中で、中国や韓国のことを否定的に捉えられる話題に触れられることはたまにあります。今まではそれが表面化してこなかっただけで、各人の心の奥にはいろいろな思いがあるのでしょう。
日本人も欧米に行くと、日本やアジアに対する差別的な発言や行動に出くわすことがあります。私も数少ない海外旅行でそのような経験をしたことがあります。その不愉快な思いをネガティブに受け止めて、自分たちも差別する側に回るのか、逆にポジティブに受け止めて日本にいる外国人が不愉快な思いをしないようにするか、という視点もあります。
日本における外国(人)とのつながりを改めて考えてみます。まず、経済に限らず、文化その他の面で海外との交流は浸透してきています。先日、コンビニの前に車を停めて何気なく前を通る人を眺めていたら、若い人の髪型、メイク等のファッションが韓国的な感じがしました。その後、美容関係の方にお尋ねしたところ、若い人の間では男女問わず韓国のファッションがブームになっているのだそうです。K-POPが世界を席巻し、Kでありながら、日本人=Jも普通にメンバーの中に入っています。若い人たちの意識には、日韓両国ともに、古い世代が持っている国家観の壁を感じない意識が芽生えているように感じます。次に、経済的な問題ですが、製造業や建設業、介護事業、コンビニなどのサービス業など様々な分野で外国人の存在がなければ国内事業の存続は困難とも言えるレベルになってきています。日本人の職を奪うどころか、外国人が人手が足りない部分を補い、貢献している面は非常に大きいと思います。少子化問題が解決すれば外国人は要らないという意見もありますが、センシティブな少子化問題と外国人の問題を同じレベルで取り上げるのは筋が違いますし、そんなに簡単な問題ではないと思います。また、関税などを巡る米国の外交政策の現状を考えると、日本経済が自立するために、米国以外の国との経済的な交流を拡大することは重要な選択肢の一つです。日本だけ利益を得れば良いという政策では、日本の経済成長にマイナスとなる可能性が強く出てくると思われます。
犯罪に対して厳しく当たるのは日本人に対しても同じであるべきであり、外国人だからより厳しくまたは緩くであることは認められません。それは日本国憲法が定める「法の下の平等」の精神です。オーバーツーリズムと言われる、海外からの観光客が増えすぎて、地元の人たちの生活や環境に悪い影響が出ていることは、旅行客ではありますが、外国人による問題ではあります。インバウンドの波がやってきている松山市内でも、ゴルフ場や飲食店などでトラブルが起きているという話はよく聞かれるところです。日本という国を楽しんでいただきつつ、住民が不愉快にならない方策を考えるべきだと思います。
これらの問題を単純に、そして感情的に外国人排斥で決着をつけるのは国のあり方として正しい方向なのかということを考えるべき時です。
選挙については、SNSについても問題となっています。マスコミで言われるほどSNSが意見の大勢を反映しているわけではないという報道もありますし、SNSはじめとするプラットフォームが政治を含む国全体に与える影響については、ひじょうに深い部分で考えなければいけないことがありそうです。ここはまた機会を見てお話ししたいと思います。
連日、選挙のことを聞く機会が多くなっていることもあり、勇気を持って少し政治的な話題に触れてみました。皆さまもそれぞれ意見をお持ちだと思います。今回の選挙でどのような結果が出るのか、冷静に見ていきたいと思います。
最後に、夏らしく怖〜い話題です。温暖化により北極圏の氷が溶けてきているという話はよく取り上げられますが、大気圏が薄くなれば人々の生活や科学研究に欠かせない人工衛星の破壊につながる可能性があるという報道がありました。具体的には、衛星を利用しているインターネットや車のナビなどで使用するGPSが使えなくなります。氷が溶けるのは想像できますが、宇宙のことを創造するのは難しいので、対策も後手に回るのではないかと言うことです。本当にいろんなことが起きています。温暖化で大気圏薄く、島も出現 人類の想定超える影響カッサンドラの絶景 [日本経済新聞]
夏休みはスイカとかき氷、そんな時代が懐かしいなあ。