先日「2024年下半期、私は○○だけは絶対にしない!」というテーマで、スピーチ発表会をしました。私が主催する講座では、常時30人ほどの受講生がいます。半期に一度の発表会では、テーマを決めて2分30秒のスピーチをしてもらい評価をします。
今回はスピーチの中で、「問いかけ」をするというルールを設けました。「問いかけ」とは、「皆さんは、毎朝体重計に乗りますか?」などの質問を、聞き手に投げかけることです。
「問いかけ」の効果は、聞き手に興味や関心を持たせることができる。話し手と聞き手のコミュニケーションがはかれる。さらに、リズムを整えることができるなどがあります。
具体的には、「毎朝体重計に乗りますか?」と聞かれると、聞き手はイエスかノーか、または、「なにそれ?」というような心の動きを起こします。
聞き手は回答を口に出さなくとも、心の内で反応を起こしているため、話し手と聞き手の間には「静かなコミュニケーション」が生じます。
また、話し手は「問いかけ」をすることで、聞き手の反応を見て(感じて)リズムを整えることができます。このリスムが「間」をつくり、早口を防ぐ効果もあります。
ただ、せっかくの「問いかけ」も、聞き手の反応を無視して、「皆さんは、毎朝体重計に乗りますか、私はいつも……」と、続けてしまうと、文字通り「間が悪い」スピーチになり、聞き手が関心を持ってくれるチャンスを失うことになります。
短いスピーチも、長時間に及ぶプレゼンも、聞き手の理解や反応を確認しながら進めると、伝わりやすくなります。
「問いかけ」のあと「間」がもてない人は、実際に手を挙げてもらうとか、「どうですか?」「イセスでしょうか、ノーでしょうか」などの言葉を口に出してみましょう。この手法を意図的に使っている著名人はたくさんいます。是非試してみてください。