高齢者心理の理解に努めよう!!
高齢者とは一般には65歳以上の人で、75歳以上が後期高齢者(オールド・オールド)、65歳から74歳が前期高齢者(ヤング・オールド)とよばれています。
あるタクシー乗務員さんは、「シニアの方には言葉がけや態度など、とても気を遣います」と、言われました。労らないのはダメだけど、労り過ぎるのもダメなのだと。その線引きは個人差があって、「シニア」「高齢者」とひとくくりにせず一人ひとりに向き合うことが大切なのだそうです。
定年後の人生が長く、比較的元気な高齢者が多い現代社会では、家庭でも地域でも、また企業でも高齢者と上手くコミュニケーションをはかることは、お互い気持ちよく社会生活を送るために必須の智恵や能力であるような気がするのです。
医療やカウンセリングなどで学習する高齢者の心理の特徴は以下の通りです。
・大切にされたい・尊敬されたい・必要とされたい・愛されたい・バカにされたくない
これらは通常誰もが抱いている心理ですが、年をとるごとにこういった気持ちが高まると言われています。感情面や人格面では、年とともに頑固になり、また保守的傾向が強くなり、人に対しては厳しくなるとともに疑いやすくなるといわれています。
さらに、死に対する不安から自分自身の健康状態への関心が異常に高まることもあり、環境や身体の変化から高齢者の精神機能の症状が出現しやすくなることもあります。
「○○してください」という指示的な言葉よりも、「○○しましょうか」「○○してもらってもいいですか?」というような同意を求める語尾の方が受け入れられやすく、「おじいちゃん」「おばあちゃん」という呼びかけよりも「○○さん」といった苗字や名前で呼ぶ方が個を尊重したコミュニケーションになります。優しく敬意が伝わるような接し方を心がけたいものです。