F&Aレポート

身近な平和をつなごう~「平和への誓い」こども代表

被曝78年を迎えた8月6日。平和記念式典では、今年もこども代表による「平和への誓い」が読み上げられました。これは「こどもピースサミット」で、こどもたちが話し合った結果を、平和への決意として述べたものです。岸田首相はじめ、各国の来賓、被爆者や遺族、関係者など総勢5万人もの人が集まった式典で、慰霊碑の前に立ち、まっすぐに前を向き、大きな声でゆっくりと訴えるこども代表の姿は、首相、広島市長、広島県知事らの挨拶に負けず劣らず威風堂々としたものでした。こどもたちの澄み切った声で世界に向けて発信された「平和への誓い」をご紹介します。(この模様はYouTubeでも見ることができます)


「平和への誓い」
みなさんにとって「平和」とは何ですか。
争いや戦争がないこと。
差別をせず、違いを認め合うこと。
悪口を言ったり、けんかをしたりせず、みんなが笑顔になれること。
身近なところにも、たくさんの平和があります。

昭和20年(1945年)8月6日 午前8時15分。
耳をさくような爆音、肌が焼けるほどの熱。
皮膚が垂れ下がり、血だらけとなって川面に浮かぶ死体。
子どもの名前を呼び、「目を開けて。目を開けて。」と、叫び続ける母親。
たった一発の爆弾により、一瞬にして広島のまちは破壊され、悲しみで埋め尽くされました。

「なぜ、自分は生き残ったのか。」
仲間を失った私の曽祖父は、そう言って自分を責めました。
原子爆弾は、生き延びた人々にも心に深い傷を負わせ、
生きていくことへの苦しみを与え続けたのです。

あれから78年が経ちました。
今の広島は緑豊かで笑顔あふれるまちとなりました。
「生き残ってくれてありがとう。」
命をつないでくれたからこそ、今、私たちは生きています。

私たちにもできることがあります。
自分の思いを伝える前に、相手の気持ちを考えること。
友だちのよいところを見つけること。
みんなの笑顔のために自分の力を使うこと。
今、平和への思いを一つにするときです。
被爆者の思いを自分事として受け止め、自分の言葉で伝えていきます。
身近にある平和をつないでいくために、一人一人が行動していきます。
誰もが平和だと思える未来を、広島に生きる私たちがつくっていきます。

令和5年(2023年)8月6日
こども代表
広島市立牛田小学校 6年 勝岡 英玲奈
広島市立五日市東小学校 6年 米廣 朋留
(広島市ホームページより)

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