6月に入りました。今年はGW明けから雨が続くと思っていたら、5月15日頃に梅雨入りと発表されました。四国地方の梅雨入りは平年で6月6日頃(昨年は6月10日)とされていますから、ずいぶん早い梅雨入りです。ちなみに、梅雨明けは平年で7月17日、昨年は7月29日でした。高松地方気象台の3ヵ月予報によると、これから夏にかけての四国地方の天候の見通しはほぼ平年並みとされています。ということは、この梅雨=湿気との闘いはあと1ヵ月半くらい続くと言うことになりそうです。
さて、Covid-19ワクチンの接種については、イスラエルの他、米国、英国などの先進諸国でも本格的に始まり、日本では医療従事者、高齢者から始まった模様で、現場で混乱は生じているものの(この混乱の背景は時期を見てお伝えします)、そろそろCovid-19明けのことを考える時期に来ているようです。ただ、Covid-19ワクチンについては、①抗体は1年程度で大きく減少することから再度接種する必要があること、②接種による効果は防護服を着たのと同程度であり、感染しても軽症で終わる可能性が高いと言うことなので、基本的な予防措置は継続していかなければならないこと、③現在のワクチンは今後発生が予想される変異株への対応は未知数であることなどが指摘されています。ワクチンを打てばコロナ前の生活に完全復帰できるわけではなさそうですから、少し緊張を緩めることができる程度と考えた方が良さそうです。
ところで、このワクチンによる経済面への影響は大変大きいと予想されます。今までは基本的に出来なかった人の移動が再開します。衛生面だけでなく、心理的にも自粛からの開放感を背景に消費が動き始めると予想されます。消費が活発化するとそれに伴う設備投資も伸びて来ます。例えば、買い物客が増えるからショップが復活する、来店客に合わせて商業ビルの建築が始まる、という流れです。景気が活発になるのだから良い話ではないかと思われるかもしれませんが、良い話ばかりではありません。消費が伸びると物価が上がり、物価が上がると金利も上がっていきます。これが徐々に、であれば良いのですが、一気に起きると予想されます。同時にCovid-19対策で大量の資金が株式などの市場に入ってきており、市場も同じく加熱状態になっていきます。つまり、巨大なバブルの発生です。その結果、金利が上昇、株価はじめとするマーケットが突然暴落する可能性があるのです。また、ワクチン接種が進んだ国と、日本のように遅れた国との間では一時的に大きな経済格差が生じ、為替も大きく変動する可能性があります。政府・中銀がこのリスクを抑えられなければ大変なことになるでしょう。
商機を逃すことなく、しかし同時にあくまで慎重に、硬軟両方の姿勢がとても大切です。