F&Aレポート

新入社員心得「まずは、メモの習慣を!」

新入社員心得「まずは、メモの習慣を!」

 新年度、この時期は新入社員の季節です。昨年は、コロナ禍で見送られることの多かった新入社員研修ですが、今年はコロナ前と同様にリアルで研修を行う企業が増えました。
 そこで毎回気になることがひとつあります。それは、研修を受講する新入社員が「メモをしない」ということです。姿勢を正して、一生懸命に聞いてくれている様子は見受けられるのですが、手は膝におかれたままです。目の前の机にテキストは開いているのですが。

 たまりかねて講師側から「メモをとらなくても、大丈夫ですか?」「すべて記憶できますか?」と尋ねると、はじめてペンを手にしてテキストに書き込みを始めます。

 実はこれ、毎年のことです。彼らは決して悪気があるわけではなく、「メモをとる習慣がついていない」だけなのです。

 学生時代には、先生がホワイトボードに書かれたことをノートにとる。または、重要な資料はプリントとして配布されるか、デジタルデータで受け取るというやり方に慣れてしまい、忘備録として主体的に情報を書き留めるということは、身についていないのです。もちろん全員がそうではないかもしれませんが、私が知るほとんどの新入社員は受け身で話を聞いています。

 これは、職場でも同じことが言えるのではないかと思います。上司や先輩からの指示をタイムリーに書き留める。朝礼や会議での連絡事項を自らメモをする。お客様との商談で重要事項を即座に記録しておく。そういったことが、当たり前にできるようになるまでは、少し時間がかかると見た方が良いでしょう。

 スマホやタブレットではなく、アナログ方式と言われるかもしれませんが、紙とペンがカバンやポケットがすぐに出てきて使えるようになるまでは、その都度メモを促す必要があるかもしれません。

 新入社員が自分なりのメモのノウハウが身につく頃は、少し成長した証とみていいのではないかと思います。