F&Aレポート

「褒める」と「褒めちぎる」

「褒める」と「褒めちぎる」

 うちの近所の自動車学校は少し前から「ほめる教習」と大きく書かれた車で送迎をしています。その文字を見かけるたびに「昔は鬼のように怖い教官もいたっけ。時代も変わったなぁ」などと思っていたところ、最近になって別の自動車学校(これも近所の学校ですが)が「ほめちぎる教習」と、でかでかと車に書かれているのを発見しました。
「褒める教習」と「褒めちぎる教習」どちらに軍杯が上がるのか……。

 ちなみに「褒めちぎる」は、「しきりに褒める」「これ以上、褒めようがないぐらい褒める」「絶賛する」という意味です。どちらも「褒める」ことには変わりないのですが、効果的なのは「具体的に」と、「そのときにすぐに」です。

 「そのペンケース、おしゃれですね。知的な感じがします」「スマホカバー、かっこいいですね。先輩の雰囲気に似合っています」「データの打ち込み早いですね。さすがです」のように伝えると、「いいですね」「さすがですね」の一言よりも、褒められた側も嬉しくなるものです。

 タイミングは、「そのときにすぐに」です。「いいな」「さすが」と思った瞬間に素直に口にするのが、一番自然に伝わります。2~3時間経って、「そういえば…」と切り出すのは不自然で「とってつけた」感じになることがあります。また、褒めることでリターンを要求する「心」は捨てましょう。自分の利益のために「褒める」のは、ただの「お世辞」「おべんちゃら」と思われても仕方ありません。

 「褒める」も「褒めちぎる」も、日頃から感性を磨いて観察すること。さらに「この人に褒められて嬉しい」と思われる人になれるよう自分自身を磨くことも必要です。

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