F&Aレポート

絵本「あなのあいたおけ」 感情労働に疲れた人へ 一人一人に役割があり、あなたは必要とされているのだと、教えてくれる絵本

絵本「あなのあいたおけ」 感情労働に疲れた人へ 一人一人に役割があり、あなたは必要とされているのだと、教えてくれる絵本

顧客などの満足を得るために自身の感情をコントロールし、常に模範的で適切な言葉、表情、態度で応対することを求められる労働のことを「感情労働」といいます。

「肉体労働」「頭脳労働」につづく第3の労働形態として、米国の社会学者が提唱しました。具体的には、旅客機の客室乗務員をはじめとする接客業、営業職、医療職、介護職、カウンセラー、オペレーター、教職などが挙げられますが、近年ではあらゆる職種で感情労働を強いられるケースが増加傾向にあると言われています。

感情労働による疲労が蓄積すると、仕事の価値や、自分の存在意義を見失うこともあります。「こんなことをして、なんの意味があるのか」「無駄なことをしているんじゃないか」そんな思いにとらわれ続けると、パフォーマンスや生産性が下がり、周囲の人とのコミュニケーションも悪化しがちです。

13歳から世界中で講演を続けているインドのプレム・ラワット氏著 絵本「あなのあいたおけ」は、一人一人に役割があり、必要とされていることを静かに教えてくれます。感情労働は、ストレスという負の側面ばかりが目立ちますが、誰かの喜びや楽しさにつながり、社会の役に立っているということも気づかせてくれます。「あなのあいたおけ」(文屋)を、中略しながらご紹介します。