F&Aレポート

「足が前に出る人」は、幸せになる人

「足が前に出る人」は、幸せになる人

 先日の新入社員研修での出来事です。私は、講師席に置いてあった水を、うっかりこぼしてしまいました。机の上だけでなく、床にまで水がポタポタと滴り落ちて、絨毯の上にも大きな水玉模様ができました。咄嗟に「雑巾か、ティッシュをお願いします!」と、事務局の方の名前を呼びました。すぐ近くに座っていた新入社員さんたちも心配そうに見ています。

 そのとき、一人の男性(新入社員)が、スッと立ち上がって、会場の隅に置いてあったティッシュの箱を掴みとって、前に歩いて来て、床にこぼれた水を拭き取ってくれました。実に、自然な振る舞いでした。思わず、水をこぼしてしまったことよりも、彼の咄嗟の判断と振る舞いに感心しました。

 何かトラブルがあったときに、見ているだけの人と、咄嗟に体が動く人との間には雲泥の差があります。前者は状況を頭で理解しているだけの受動態、それに対して後者は、課題解決に向けた行動がとれる能動態です。

 仕事柄、老若男女多くの人にお会いしますが、私を含めて大半の人は受動態です。目の前で起きている出来事に対して、「何をしていいかわからない」「余計なことをしても迷惑をかける」「誰かが解決するだろう」という風に考え、何もしないままやり過ごすのです。

 しかし、人望のある人や、素晴らしいリーダーと言われる人は決まって、即座に行動に移すことができるのです。これを「足が前に出る」という言い方をします。

「足が前に出る」のは、少し勇気がいることかもしれません。失敗することだってあるでしょう。それでも、その勇気は賞賛されるべきものではないでしょうか。

 目の前の課題を解決して前進できる人は、きっと幸せを掴みにいける人です。「足が前に出る人」。あなたの周囲にもそんな人いませんか?

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