F&Aレポート

日本語トレーニング はなす・きく・よむ(8)「主語」と「述語」が、よじれていませんか?

日本語トレーニング はなす・きく・よむ(8)「主語」と「述語」が、よじれていませんか?

 「主語」と「述語」が合っていない文章を、「よじれ文」または「ねじれ文」といいます。たとえば、「あなたの夢はなんですか?」という問いに対しての答えをみてみましょう。

○ 「私の夢は、ゲームクリエイターです」
×「私の夢は、ゲームクリエイターになって、面白いゲームを作ります」

 ×の文章は、「夢は」という主語に対して「作ります」が述語になっています。「夢」は、人ではないので、「作ります」が主語だと明らかにおかしいわけです。言い代えるなら「私の夢は、ゲームクリエイターになって、面白いゲームを作ることです」にすれば、問題ありません。

 理由を答える時も同様です。

×「昨日は最悪だった。なぜなら大雨が降ってゴルフが中止になって最悪だった」
 「なぜなら」と理由を答えるときには、「…からだ」などとセットにする必要があります。
○「昨日は最悪だった。なぜなら大雨が降ってゴルフが中止になったからだ」
となるわけです。

 「主語」と「述語」を合わせる。実はこれが意外にできていないのです。社会人になってもレポートや報告書、挨拶・スピーチなどでよく見かける間違いです。よじれ文や、ねじれ文は、伝わりにくく誤解を招くこともあります。また、準備不足や知識不足などを感じさせ残念な印象になります。次の文章を見てみましょう。