F&Aレポート

自己肯定感を高めて「自信」と「幸せ」を得る

自己肯定感を高めて「自信」と「幸せ」を得る

■ 「自己肯定感」とは、欠点や改善すべき点も含めて自分に満足しているという気持ちのことです。
「あなたの良いところはどこですか」と尋ねられてすぐに返事ができる人は「自己肯定感」が高いと言えるでしょう。この「自己肯定感」は、人間関係や仕事の進め方などにも影響します。また「自己肯定感」は、自分で高めることができます。「自己肯定感」を高めて、モチベーションアップと幸せ感アップ、そしてなによりも本物の自信を手に入れましょう!(参考:PHPスペシャル 2014年5月号)

1.自己肯定感が低いとどうなる?
 代表的な三つの反応があります。

 一つは、何か不都合なことがあると、自分がいけなかったんだと過度に自分を責めるケース。傍から見ると、真面目すぎる頑張りやさん。けれども本人は「こんなことはできて当たり前」「この程度ではまだまだダメだ」と思っています。自分に自信がないので、何かおかしいと思いながらも自分の意見を言うことができません。相手に無理に合わせようとし、やがて疲弊します。

 もう一つは、自分のミスを認められず周りのせいにするケース。謝ることは自分がダメな人間だと認めることになるので「すみません」の一言が言えません。誰かのせいにすることで、できる自分・ちゃんとした自分という「セルフイメージ」を守ろうとします。自信のなさを「怒り」や「攻撃」という形で隠そうとするのです。

 もう一つは、クールで達観した人に見えるバリキャリタイプ。「全てわかっています」「私はいつだって正しいです」というオーラ全開で、近寄り難い雰囲気を醸し出しています。本当は甘えたい、皆ともっと仲良くしたいのに、近づきすぎて素の自分を知られることを恐れ、できる女(男)を演じ続けています。寂しい心のまま「一人でも平気」と自分に言い聞かせ続けています。

 いずれのケースも、世間や親や他人の評価軸に支配され、自分軸を見失っています。人から何かを言われて傷つくのが怖いので「自分の正直な気持ち」を伝えることができません。誰かに何かを言われると、自分の全てを否定されたと勘違いし、勝手に反応を起こします。絶えず人目が気になり、心が休まらないのです。

 また、いずれも人との関わりの中で傷つくのを恐れています。傷つかないですむよう、自分の感情にフタをしています。フタをしているうちに、自分が何を感じ、何をしたいのかわからなくなってしまいます。そしてそれは、出口を失い、思わぬところで地雷のように爆発するのです。

2.自己肯定感を高めるヒント6
(1) 安心できる居場所、認めてくれる人をつくる
我慢をしたり、自分の感情を押さえ込む必要がない場所、それを許してくれる人を探し、そこにいる時間を増やしましょう。それは友人だったり、お稽古事のコミュニティだったりします。何の気兼ねもせず自由に笑える場所、気を遣わなくても自分を受け入れてくれる場所、そんな場所でまずは使い果たしたエネルギーを補充しましょう。

(2) 体の感覚に意識を向けてみる
綺麗な物、心地よい場所、くつろげる空間と触れ合う機会を増やしてみてください。映画、美術館、自然の散策、温泉など、五感を刺激する場所であればどこでもOK。「今ここ」に集中し、体の感覚に意識を向けることです。それを味わいながら何を感じているのか「心」を意識します。これまでないがしろにしてきた「心と体の感覚」に敏感になる練習です。

(3) 多種多様な人がいる場所に出かける
まったく違う考え方や捉え方をする人たちがたくさんいる場所に出かけてみましょう。一番効果的なのは、違う国、異なった文化圏の人と触れ合える場所です。今いる場所ではダメなことが、そこではOKだったりします。様々な価値観に触れることで、ものごとを見る目が変わり視野が広がります。

(4) こだわっている「べきである」を自覚する
多様な人達に触れると、自分がこだわっている「べきである」が見えやすくなります。
ノートを取り出し、自分はどんな「べきである」「ねばならない」を持っているのか書き出しましょう。そのリストを見ながら、自分を縛り付け、苦しめている「べきである」を秘湯t選んでみてください。それを強く感じるのは、どんな場面なのか観察してみましょう。

(5) 自分のセルフイメージを探る
「自分は人からどんな人だと思われたいのか(思われたくないのか)」を考えてみてください。これは「セルフイメージ」といいます。たいていの場合、親から言われ続けてきたことや無言で伝えられてきたことが影響しています。セルフイメージのうち、自分を苦しめているものを手放してみましょう。すぐにできることで構いません。ちょっとだけ手放す練習を繰り返すことで、自分の人生を取り戻し始めます。

(6) 本当はどうしたいのかを言葉にしてみましょう
最後に、自分は本当はどうしたいのかを、言葉にしてみましょう。「今やっているこれは、本当に自分がしたくてやっているのだろうか」と問いかけてみてください。「べきである」から生まれるセルフイメージを守るためならば、それは自分がしたいことではありません。本当はどうしたいのでしょうか。繰り返し自分に問いかけ、徐々に言葉にしていきます。

■自己肯定感を高めて小さな自信を得たら次なる努力をし「失敗に動じない」自分を形成していきます。