F&Aレポート

「建国記念日」と「万歳」

 2月11日は「建国記念日」です。日本書紀には紀元前660年に初代天皇の神武天皇が即位されたのが日本の始まりで、「紀元節」と言う時代もありました。

 今年日本は2684歳になるそうです。天皇家というひとつの王朝がずっと続いているという意味において、日本は世界で最もと古い国であるとギネスでは認定されています。

 日本国の成り立ちについて、今はあまり学校で教わらないので「建国記念日」といっても、ふんわりとしたイメージしかないのが普通なのかもしれませんが、戦前は学校の朝礼で「建国記念日」を祝い、「建国記念日」が誕生日だった友人が表彰されていたという話を祖母から聞いたことがあります。ナショナリズムや愛国心の高さを感じますね。

 建国記念の日を祝う儀式のひとつとして「万歳」がありました。「万歳」は喜びや祝いを表す動作とされています。

 もともとは中国の言葉「千秋万歳」の後半をとったもので、一万年で皇帝の寿命を示す言葉。本来は皇帝以外に対しては使われなかった言葉だそうです。そのため、「万歳」ではなく、「九千歳」「八千歳」「七千歳」「六千歳」などの言い方をすることもあると聞きます。

 宴会の中締めでは「万歳三唱」を行うことがありますが、このときの腕の上げ方を細かく指導されたことがあります。手のひらを正面に向けて上げるのではなく、「手のひらを内側に向けて上げ、腕を耳につけるのが正しい」と。ちょうど「前ならえ」をした形の腕を、そのまま頭上に上げる感じです。手のひらを正面に向けるのは、「喜び」ではなく、白旗を揚げる「降参」を意味するのだそうです。

 いずれにせよ、世界で紛争や戦争が絶えない昨今、日本が日本であることを特に気にかけることもなく、「休みの日をどう過ごそうか」なんて考えられるのは、ありがたいことで幸せなことと言えるのではないでしょうか。万歳!

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