F&Aレポート

あなたは日本語ペラペラですか 4

あなたは日本語ペラペラですか 4

1、副詞の間違いに挑戦しよう
 次の会話、文法的におかしいものがある。正しいものに○、おかしいと思うものには×をつけよう
(1) 「けっして誉められないよ」
(2) 「まるで素晴らしい」
(3) 「てんでよくない」
(4) 「ぜんぜんかっこいいよ」
(5) 「まるっきりすごいんだ」
(6) 「まるで嘘みたい」
(7) 「とうてい楽勝だよ」
(8) 「とてもすごいの」

回答
(1)○ (2)× (3)○ (4)× (5)× (6)○ (7)× (8)○
日本語で難しいのが否定の副詞。中でも間違いが多いのが(1)(3)(4)(5)(7)の「けっして」「てんで」「ぜんぜん」「まるっきり」「とうてい」や「少しも」。これらは下に「…ない」という否定形を伴う副詞。肯定形や名詞を続けることはできないことになっている。

2、イマイチの案内状。なぜ?
 新製品発表会の案内状を書いた新人のA君。上司から書き直すよう命じられてしまった。
 どこがいけないのだろう。

拝啓
 やっと春めいてきましたが、貴社ますますご清栄のことと、心からお喜び申し上げます。
おかげさまで小社も、社員一同、明るく頑張っております。
 ようやく「春の新製品発表会」を、来る○月○日の午後○時から○○ホテル、○○の間(所在地、電話)で行うことに決まりましたので、ご連絡をさせていただきます。
 お忙しいことではございましょうが、ご出席を、宜しくお願いいたします。
 乱筆乱文にて失礼いたします。
                                          草々

回答
(1)前文は時候の挨拶と感謝の念を伝えるものだが、これでは逆効果。「やっと」はビジネスには不適切。「きましたが」は失礼。「だいぶ春めいてまいりましたが、貴社ご清栄のこととお慶び申し上げます」と常套句で流すといい。
(2)ビジネスレターでは自分のことは書かないのが常識。
(3)挨拶からいきなり本題に入っているが、「ようやく」は「さて」か「ところで」として、読み手の関心を強めるべき。
(4)「下記の要領で催すことになりましたので、ご案内いたします」とし、「記」と見出しをつけて箇条書きにするのが鉄則。ビジネスレターでは、簡潔、明瞭、読みやすさが大切。
(5)「ご多忙ではございましょうが」のほうがベター。
(6)「お待ちいたしております」が適切。
(7)「乱筆乱文にて…」はビジネスレターには不要。
(8)「草々」は語頭が「前略」の場合で、「拝啓」には「敬具」をセットにする。

3、宛名書きにもルールがある
 ビジネスレターの宛名。差し出し人の記入例だが、正しいものを選んでみよう
(1)「○○商事(株) 御中」
(2)「○○商事株式会社 様」
(3)「株式会社○○産業 営業部 ○山○夫様」
(4)「株式会社○○産業 営業部 御中 ○山○夫様」
(5)「○○工業株式会社 企画部 ○川○男様(課長)
                 ○山○夫様」
(6)「○○工業株式会社 企画部 ○山○夫様
                 ○川○男様(課長)」
(7)差出人「○○製造株式会社 総務部 ○田○男(課長)
                    ○井○夫」
(8)差出人「○○製造株式会社 総務部 ○井○夫
                    ○田○男(課長)」

回答 正しいのは(3)(5)(8)
(1)社名は(株)などと略さず、「株式会社」と記入する。
(2)会社や課に宛てる場合は、「様」ではなく「御中」。
(4)この場合、「御中」は不要。
(5)(6)宛名が連名の場合は、上位者から下位者の順に書く。個々に「様」をつける。
(7)(8)差出人が連名の場合には、目下の人から先に書く。ただし、夫婦や親子の場合は別で、夫、妻、子(年上から)の順にする

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