「ドパガキ」とは、「ドーパミン中毒のガキ」を省略したネットスラングです。ショート動画やSNS、オンラインゲームなどの強い刺激を次々と求め、じっくり考えたり、一つのことに集中したりすることが難しくなっている人を揶揄する言葉です。ただ、医学的な診断名ではなく、ドーパミン中毒という正式な病気があるわけではありません。
ドーパミンは、意欲や学習、報酬への期待などに関わる神経伝達物質であり、私たちが目標に向かって努力したり、何かを達成して喜びを感じたりする際にも重要な役割を果たしています。問題はドーパミンそのものではなく、短時間で次々と得られる刺激や報酬に偏り、それを求める行動を自分でコントロールしにくくなることです。
しかし、こうした傾向をすべてスマートフォンの影響と決めつけることはできません。睡眠不足、ストレス、疲労、環境など、集中力にはさまざまな要因が関係しています。
また、これは子どもや若者だけの問題ではありません。大人でも、仕事中に通知を確認する、食事中も動画を見る、少しの待ち時間でもスマートフォンを手に取る、気づけば何十分もSNSを見続ける、といった行動をしている人はいないでしょうか?
子どもの行動を注意する大人自身が、刺激から離れられなくなっている可能性があります。「ドパガキ」ならぬ、「ドパおじ」「ドパおば」です。
対策の一つとして、「すぐに結果が得られない活動を日常に取り入れる」というのがあるということです。読書、散歩、料理、運動、人との対話など、時間をかけて楽しむ経験を増やすこと。読書なら10分、散歩なら15分というように、小さな習慣から始めてみるのが良いそうです。
手軽な楽しさに引き寄せられるのは人間共通ですが、便利なデジタル機器を、自分の意志で使い方を選べているかを、問い直してみてはどうかと思います。
