F&Aレポート

仕事上のコミュニケーション 〜「情報収集」「情報伝達」「共通の基盤作り」

 「コミュニケーション」という言葉自体は珍しくなくなりましたが、「その意味は?」と聞かれると、ちょっと考えてしまう人もいるのではないでしょうか。

 「聞き方」「伝え方」「(相手の意図を)理解すること」など、細かくいえば色々あるにせよ、シンプルに言うなら、コミュニケーションは「情報共有」だと、私は考えています。

 「コミュニケーション」は、生まれつきのものでも才能でもありません。後天的に身につけることができるスキル(術)です。ただ残念ながら、小中学校の教育過程で、「コミュニケーション術(学)」はありませんでした。

 周囲となんとなく上手くやっている人も、そうでない人も、自身が無意識にやっているコミュニケーションパターンを見直すことは決して無駄にはなりません。今回は、コミュニケーションスキルの中の「情報収集」についてまとめてみました。

信頼関係の構築

 仕事上のコミュニケーションを円滑に進め、相手との信頼関係を構築するためには、コミュニケーションスキルを身につけることが重要です。

 特に、自分とは異なる意見や立場、感覚を持っている人や集団とのコミュニケーションを図る必要がある場合、スキルの必要性は高まります。

 そのような場合に必要なコミュニケーションスキルは、大きく分けると情報収集、情報伝達、相手との共通の基盤づくりの3つがあります。

情報収集

 情報収集とは、相手がどのような考えや背景を持っているかを探り出すことです。傾聴・質問・要約と言い換えについて解説します。

傾聴:徹底的に聴く

 傾聴とは、相手の言い分を徹底的に聴くことです。これは相手の心を開くためには必要不可欠なものです。立場が違っても、考え方が受け入れられなくても、反論することなくひたすら聴きます。

 言葉だけでなく、態度や表情、隠れた感情なども汲み取るようにして聴きます。傾聴は想像以上に体力、気力を使うスキルです。

質問:オープンクエッション、クローズドクエッション

 情報収集には、相手に質問し、こちらから聞きだすことも必要です。質問にはオープンクエッションとクローズドクエッションがあります。うまく織り交ぜながら、話を広げたり深めたりします。

<オープンクエッション>
「はい、いいえ」で答えられない質問。「なぜ」「いつ」「どのように」「どう思いますか」など5W1Hの質問。回答に制限を設けず自由に思考することができる、課題発見、深掘り。

<クローズドクエッション>
質問者が提示した「AorBorC」の選択か、「はい」「いいえ」で答えられる質問。論点を絞り、確認、合意形成などに有効。

要約:「つまり・・・ですね」

 相手の話の内容を適宜、「それはつまり、・・・ですね」「・・・という意味ですね」などと要約したり言い換えたりすることも大事です。

 相手はそれによって、「話を聞いてもらえている」「伝わっている」「理解してくれている」という安心感が生まれ、聞き手を信頼し、心を開く準備ができるのです。

 ここで注意すべきは、あくまでも相手の立場に立脚して行うこと。「御社の事業計画については・・・というお考えがあるのですね。でも、弊社としてはまったく反対です」などでは、要約したことにはなりませんし、相手の立場を理解したことにはなりません。

 仕事上のコミュニケーション「情報伝達」「共通の基盤作り」については、次回解説させていただきます。