F&Aレポート

仲秋の名月に味わう「余白」のチカラ

 あなたの1ヶ月間のスケジュールに、何も予定のない「余白」の一日はありますか?現代人は、何かと「タイパ」「コスパ」。仕事もプライベートも「効率重視」です。

 何も予定のない一日や、何もしない時間は「生産性が悪い」。または、「スケジュールが詰まっている方が充実している」。そう思う人も少なくないかもしれません。

 時は「仲秋の名月」。あれほど暑かった季節は去り、九月の夜空には、一年でも最も美しい月が輝いています。

 ただ「月を見る」。一見すると、何も生み出さない非効率な時間かもしれません。

『名月をとってくれろと泣く子かな』小林一茶

『名月や池をめぐりて夜もすがら』松尾芭蕉

 名月を詠んだ句は、今の時代感覚には合わないのかもしれませんが、昔の日本人は「月を見る」というよりも「月を味わう」という感覚だったように感じられます。

 ふと、手を休めて窓から月を眺めてみる。車を降りて夜空を見上げる。もしかしたら、それまで聞こえなかった虫の声が聞こえてくるかもしれません。自然の力が、あなたの感覚を研ぎ澄ましてくれます。

 一瞬の「余白」の時間が、脳と心をリセットしてくれることがあります。「余白」は何もしない時間ではなく、整える時間です。本来、自分が持っている力を引き出してくれる時間です。次なる時間の「質」を高めてくれます。

 会議、商談、メール、電話、報告、意思決定。そして、家の仕事や家族行事。多くの役割を背負って私たちは生きています。その役割は、幸せなライフ&キャリアを築くためには欠かせないものです。ただ、余白なくギュウギュウに詰まっていると、自分を見失うこともあります。

 仲秋の名月は、「余白」のチカラを引き出してくれます。