ボストーク松山藤原塾

天皇と税金のことで思うこと

はじめに

梅雨明けからワンクッション置いて蝉が鳴き始めました。少しうるさいけど、夏はやっぱり蝉ですね。

梅雨の間は気温もやや低めでしたが、明けると一気に暑い日が続きます。これは生産性の低下につながります。外で作業するのは命の危険がありますし、中で仕事するにもエアコンの調整など大変です。ここはAIの出番ですが、果たして人間の仕事の大半をAIに置き換えるのが良いことなのか?という疑問が出てきています。

せっかく停戦にこぎ着けたイラン戦争がまたおかしくなってきています。あの状態でよく停戦だったわけではありますが、その不安的中かもしれません。地上戦も含む本格的な戦闘になれば、両国とも相当に痛むと思われます。イランだけでなく米国にも相当数の死者が出ると予想されます。なぜそうなるのか?冷静に判断するブレーンが今の米国には不在のように思われます。そこは仕方ありませんが、石油価格をはじめとする混乱がまた起きる可能性があります。今日の市場はまだ静かでしたが、明日以降が心配です。

今週の愛媛

今週の愛媛は夏休みに入ったせいか、あまり面白いネタがありませんでした。何かないかと愛媛新聞を開いてみると、八幡浜の土曜夜市の記事がありました。今年は3回開催されるそうです。私が住んでいた頃は、土曜夜市と言えば、店がいっぱいだった2つの商店街の通りが人でいっぱいになるくらいたくさんの人が押し寄せていました。今では信じられませんが、そんな時代もあったんです。

今週考えたこと 天皇と税金について考える

日本国憲法は、天皇の地位から始まっています。第1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
続いて第2条では、皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
皇位の世襲について書かれており、ここに皇室典範が出てきます。

日本では、天皇・皇族のことについて意見するのはとても勇気がいります。その理由の一つは政治的な問題になることです。過去の大戦に対する国民の思いもあります。そもそもの日本の長い歴史の中で考えるということもあります。今までの内閣はその難しい点に配慮して皇室典範の改正には踏み切れないところがありました。しかし、少子化問題は皇室にも起きており、今後のことを具体的に考えなければいけない時期に来ています。ここまでは国民の多数が納得するところでしょう。しかし、高市内閣はどうも違う角度からあっさりと改正をしてしまったようです。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。」です。

ここから先の議論は怖いので、ちょっと角度を変えて、天皇家と税金について調べてみました。天皇個人に対して、その私有財産については、所得税も相続税もかかります。相続税の申告は普通に税理士が行っています。皇居や赤坂御所、御用邸などは国有財産ですから、そもそも相続税の対象ではありませんし、皇位とともに継承される三種の神器も非課税財産です。が、相続税がかかるほどの財産はどのように作られるのでしょうか。天皇・上皇・内廷にある皇族の日常に必要な費用は内廷費として3億2400万円(令和8年度)支出されています。秋篠宮家など他の公家の方々の生活費は、皇族費として2億5529万円支出されます。内廷費と皇族費は所得税法9条により非課税とされています。その他の収入としては、書籍の出版など個人の収入があります。愛子様については、日本赤十字社にお勤めなので、給与収入があります。これも個人の収入であり、所得税がかかっているはずです。また、収入の一部は有価証券で運用されているようで、これにも所得税がかかります。そのような蓄積が相続税の対象になるということです。

天皇が個人的にどんなことで支払うことがあるのか、気になりますね。一般参賀や国内外の訪問で着用されるドレスやスーツは私費(内廷費)から負担しているようです。今の天皇は学習院大学に学び、オックスフォード大学に留学されましたが、これらの費用も内廷費です。医療費については、天皇初め皇族の皆さまは住民票、マイナンバーがないので、健康保険は適用されません。つまり、全額自己負担が原則です。ただし、象徴としての公務を継続するために健康の維持管理は不可欠であり、それは国の責任であるという考えから、高額な医療費は宮廷費(国庫負担)となっています。税金に話を戻すと、天皇であっても所得税の確定申告も、相続税の申告も必要です。

ここだけ見てもわかるように、天皇家というのは、日本国の象徴であるという立場であること、その立場を守るためにさまざまな手当がされてます。税金の世界から見てもそれが分かります。このような皇族に対する様々な対応から考えると、今回の皇室典範の改正はやっぱりおかしいとしか思えません。

骨太の改革について考える

今日、7月21日政府は「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定しました。これに基づいて今後高市政権として具体的な政策が進んでいきます。詳細はこれから見て行きたいと思いますが、メディアの報道を見る限り、首相官邸の思いがいっぱい詰まった、ハッキリした政策が中心にはあるものの、国が抱えている深い問題に柔軟に対応できる印象がありません。このようなことを書くと、「高市首相をいじめるな」という反応になりそうですが、政策論争にいじめの視点は意味がなく、必要ありません。本当に効果があるものなのか、日本の成長につながるものなのか、どのような経済的な効果が予想されるのか、課題の解消になるのか。国民の税金を使って国民全体につなげていく政策ですから、感情ではなく、冷静に議論していく必要があります。

今週のAI

AIという技術は本当にすごいです。すごすぎて、危険だという見解を時々見かけるようになりました。若い人にとっては特に重要な問題になりつつあります。中国でも、未成年者に対する「仮装恋人」や「仮装親族」を提供することが禁止となりました。

人間の脳の働きとAIはどう違うのか、Claudeとやり取りしました。ちょっと長くなりますが、そのまま掲載します。

表面的な類似点実は「蓄積によるパターン形成」という部分だけ見ると、人間の脳とAI(ニューラルネットワーク)には確かに構造的な類似があります。

人間の脳:シナプスの結合強度が、経験(外部刺激への反応)によって強められたり弱められたりする(ヘッブ則的な学習)。AI:ニューラルネットワークのパラメータ(重み)が、学習データへの反応(誤差の逆伝播)によって調整される。

この「相互作用の蓄積によって内部の結合状態が変化し、それが後の反応パターンを決める」という構造は、実際にAI研究の初期(1940〜50年代のニューラルネットワークの発想)は神経科学からヒントを得ています。

しかし、決定的に異なる点
主な違いは3つあると思います。

時間性・身体性:人間の思考は、身体を持ち、時間の流れの中で連続的に経験を積む。空腹、痛み、感情、他者との関係性——こうした身体的・社会的文脈が蓄積に絡みついている。AIの学習は、大量のテキストデータを一括で(あるいはバッチ処理で)与えられ、身体性も時間の連続性も持たない。
一回性 vs 反復最適化:人間は基本的に一度きりの経験から学ぶ(同じ失敗を何度も繰り返すこともあるが、原理的には一回の強烈な経験が一生の判断基準を変えうる)。AIの学習は、同じデータセットに対して何千回、何万回という反復(エポック)を経て、誤差を統計的に最小化していく。質的にというより、量的暴力によってパターンを抽出している側面が強い。
意味の理解 vs 統計的相関:これが一番本質的だと思いますが、人間が「りんごは赤い」と考えるとき、そこには視覚経験、味覚、文化的文脈などが統合された「意味」があります。AIが「りんご」と「赤い」を結びつけるのは、大量のテキストで両者が高い確率で共起する、という統計的相関にすぎません。これは哲学でよく言われる「中国語の部屋」問題(サールの思考実験)にも通じる論点です——AIは記号を正しく操作できても、その記号が「意味している」ことを理解しているかどうかは全く別の問題だ、という指摘です。

正直な留保

ここで一つ、知的に誠実であるべき点があります。人間の脳がどのように「思考」を生み出しているか自体、神経科学はまだ完全には解明していません。だから「人間の思考とAIのアルゴリズムは一致しない」と断定するのは、実は「人間の思考とは何か」がわかっていることを前提にしてしまっている面があります。

今日は、税理士会でAIの研修がありました。AIであれもできる、これもできるという風潮がありますが、とても冷静にAIをどう使うかという内容でした。私たちも、AIの機能を見極めながら、どのように使えば良いかというのを考えていくときだと思います。

終わりに

旅費や宿泊費の値上がりで会社支給の出張費では足りないという記事なのですが、気になったのは日経電子版に掲載されたマーケットコンシェルジュ代表である上野泰也さんの下記のコメントです。「貴重な体験談職種によっては、たとえ日帰りであっても、出張は悩ましい面も伴う仕事だと言える。まず、移動に時間がかかる。その間に入ってくる各種情報の収集やメールへの対応が必要になるが、万全な通信環境が確保できるわけではない。」

私も、毎週出張していたときはそんな感じでした。飛行機の中、電車の中、会議中、やはり集中はできません。自分のデスクに座っているときが情報への集中度は高くなります。ネットで流れてくる情報を見ていて、気になることは調べることができる。落ち着ける場所は大切です。


※この記事では一般的な経済市場動向についての情報提供を行っているもので、特定の投資を推奨又は勧誘するものではありません。