皆さん こんにちは
【季節の話題】
今日はお昼前頃から松山市内でも冷たい北風が吹き始め、冬を感じさせる空気になってきました。事務所の行き帰りに堀端、札の辻にある桜の樹を見ると、葉っぱが真っ赤に染まっていました。短い秋も終わりですね。
先週Wi-Fiでパニックになったことを書きました。続けてAndroidスマホPixel7aで設定を確認していたら、ロックがかかってしましました。あまり時間がなかったので、急いで近くのドコモショップに飛び込みました。平日のショップは2名体制でどちらも接客中でしたが、15分ほどで対応していただきました。次の予定まで1時間もない中で(私が)、一生懸命やっていただき、30分程度で作業終了。しかも笑顔で。初期化まで進めば、あとは自力で何とかなりますので、助かりました。これが日本のもてなしだな〜と改めて思いました。海外でも困ったときにサポートしてくれる機会はありますが、なんか違いますね。ちょっと嬉しい体験でした。
インバウンド時代に、このおもてなしは大切かもしれませんが、そうでない時代でもあります。
【今週考えたこと!】
今朝の愛媛新聞に、「「大相続時代」資産流出恐れ 30年後 県外に推計35.7% 伊予銀 遺言信託に注力」という記事が出ています。相続が起きると、故人が持っていた預金は相続されることになりますが、地方では相続人が県外にいることが多く、預金が流出=伊予銀行の預金が減っていくので、銀行として遺言信託のようなサービスを展開して相続人との結びつきを図るという内容です。相続の仕事を銀行がどこまで担えるか、という問題はあります。単なる相続の手続以外にも、感情が絡む遺産分割協議とか、税金の申告など専門的で難しい問題が起きるのが相続です。
そちらの話はまたいつか触れることとして、相続財産の資金流出について、県外に流出する割合が愛媛県は35.7%と全国的にも高く、奈良、秋田について3番目なのだそうです(記事によると三井住友信託銀行のデータによります)。これは私が相続税の申告をしていく中で納得できるデータです。相続人全員が松山にいるというケースも少なくはありませんが、逆に全員県外というケースもあります。伊予銀行の資金が減るということは、県内経済にとって良いことではありません。銀行系アプリなどを使えば、距離を意識せずどこの銀行でも取引が可能な時代ですが、手軽になった分、「選ばれる」ためのサービスが大切な時代です。
そのお金がちょっとした一言で大きく揺れ動くという話もあります。高市首相の財政や台湾を巡る発言によりお金に大きな変化が起きています。まず為替ですが、対ユーロで初の180円台に乗り、ドルも155円台に乗っています。金利(新発20年もの国債利回り)は、26年ぶりの高金利を記録しました。いずれも新政権が積極財政を目指すとしていることから、財政拡張に歯止めがかからない、つまり国債を増発し、財政赤字が膨らむ=例えば国債を買う人を増やすために金利が上がることが予想されています。愛媛信用金庫がこの中間決算で130億円の赤字を計上することになりそうですが、この原因も金利上昇により手持ちの債券価格の価値が下がる、つまり評価損を計上するために起きたものです。また円安、金利上昇は物価高にもつながるということは以前お話ししました。
ここまでは市場の話。
実体経済については、台湾問題を巡る発言で、中国から日本への渡航を自粛する呼びかけが中国国内で行われているようです。この結果、日本のインバウンドにおいて比重の高い中国からの観光客が減少するのではないかと言われています。また経済的な結びつきでも中国政府が日本の企業に厳しく当たる可能性があります。県内企業でも中国向けの仕事をしているところは少なくありません。受注減になる可能性も想定しておく必要があります。
この中国の対応については、様々な意見があります。しかし、どのように捉えたとしても、中国の経済力が日本にとって無視できない存在であることは、レアアース問題を盾にさすがのトランプ氏も強気一辺倒に出られない米中関係を見れば明らかです。中国の国力、減少傾向にあるとは言え14億人の人口が持つ経済力、AIやEVなど米国に次ぐ先端技術力、そして米国に対して一歩も引かない外交力を考えると、今起きていることを単純化して考えるのは危険です。日本に求められるのは、柔軟にそしてタフに交渉することであり、国民もそのことを冷静に、深く理解することだと思います。それは相手方に阿る(おもねる)ことでは決してありません。もっとも危ないのは感情的になることです。少し時間はかかりますが、日本として大切なことはやはり国内の技術力を高め、強い経済にすること、ここは高市さんも言ってるんですけどね。
【今週のAIネタ】
2025年11月14日 18:00日経電子版「新聞協会会長、AI検索の著作権侵害「法整備を急ぐ必要」」という記事がありました。AIには様々な問題があります。少し前に「ジブリ風の絵にして」というプロンプトを出したら、ジブリに出てくるキャラクターそっくりの絵が出てきたそうです。ディズニーは事前にOpenAIと交渉していたようですが、日本の業界は反応が遅れていると言われます。日本では自分の権利を主張しすぎることを避ける風潮=控えめを良しとする空気があるのかもしれませんが、世界を相手に遠慮していたら利益をすべて持っていかれかねません。中国との外交問題と似ているように思います。相手に対して(ここではOpenAIのサム・アルトマン)、タフに交渉していくパワーが求められます。内に対しては控えめでも良いですが、外に向かってはタフにいきましょう!
※この記事では一般的な経済市場動向についての情報提供を行っているもので、特定の投資を推奨又は勧誘するものではありません。
