F&Aレポート

雨の季節〜日本人のDNAに刻まれた雨の表現

 「雨」の季節がやってきます。日本には、雨の表現が400〜1,000種類もあるといわれます。それは、日本は世界的にみても多雨地帯で、古来より雨と深く関わってきた経緯があることと、自然現象を観察し、情緒として味わう日本独自の文化があることが理由と言われています。

  • さみだれを あつめて早し 最上川(松尾芭蕉)   ←夏(梅雨時期の長雨)
  • 春雨や ものがたりゆく 蓑と傘(与謝蕪村)    ←春
  • しぐるるや しぐるる山を さりながら(松尾芭蕉) ←冬

 いずれも雨を詠んだ有名な俳句ですが、「五月雨(さみだれ)」「春雨(はるさめ)」「時雨(しぐれ)」と、それぞれの雨の表現に季節感、心情、旅情が感じられます。

 日本の年間降水量は世界平均の約2倍という説もあります。また、日本は稲作を中心とした農耕民族であったため、雨は恵みでもあり、同時に脅威でもありました。雨が降る時期や降りかたには、相応の注意を向ける必要があったのでしょう。

 ザーザー、しとしと、ポツポツなどの豊かなオノマトペも、雨の降り方や、そこにある景色まで感じさせてくれます。

 面白いことに私たちの祖先は、雨にも性差を感じていました。

 激しく降る梅雨を「男梅雨」、しとしと降る梅雨を「女梅雨」と言い、対比させています。今年の梅雨は、「男」か、「女」か、はたまた「ジェンダーレス」か?いずれにせよ、災害級の梅雨にならないことを祈るばかりです。

 気象庁は、今日から(令和8年5月29日)より、新たな防災気象情報の運用を開始しています。警戒・注意報がレベル分けされ、河川氾濫危険度も加わりました。また、「警戒レベル4相当」は、「危険警報」として発表されます。