【季節の話題】
4月になりました。April has come. サイモン&ガーファンクルの名曲です。先日、松山市内でツバメが飛んでいるところを見ました。母子連れも気が付いたようで、目で追いかけていました。桜の花も満開です。咲き始め〜満開〜散り始めとそれぞれに味わえるのは良いところです。
今週考えたこと】
世界中の首脳がソーシャルメディアSNSを使って情報発信することが多くなってきました。日本でも高市首相になってからX(旧Twitter)での発信が増えています。自分の身近なツールを使って自分の思いを自分の言葉で伝えること自体は悪いことではないと思います。しかし、それで終わってしまって良いのかということが気になります。
スマートフォンを持っている人で、LINEは使うけど、Xはインストールもしてないという人も少なからずいると思います。つまり、すべての人に対する情報発信ではありません。テレビならすべての国民が見るわけではないので、テレビが良いというわけでもありませんが。
私は、荒れる発言や映像を見たくないので、Xはほとんど見ません。このような場所で公式とも取れる発言をすることが適切なのかということもあります。Xで発言することをリアルな世界に置き換えると、人が殴り合っている横で演説をしているようなものかな?自分の思いのつぶやきはほぼ一方的ですから、記者会見の時の記者からの質問のようなやり取りもありません。ほぼ一方的、というのはつぶやきに対してぶら下がりのコメントはありますが、これまた一方的で議論とは言えません。言葉のやり取りがあると、発言する人の意見を多角的に見ることができます。
ちなみに、このナフサを巡るやり取りですが、前日のテレビ番組で「日本でナフサは6月になくなる」という専門家の発言がありました。これに対する首相の反応がこれで、「(そんなことはない、)少なくとも国内需要の4ヵ月分を確保している」という発言だったわけです。
高市首相の根拠はまだ在庫はあるというものでした。恐らく在庫がある間に石油は何とかなるということを言いたかったのかもしれません。しかし、石油につながる業界はすでに値上げや規模の縮小に動いており、在庫切れもしくは取扱量の縮減を念頭に動いていると考えられます。つまり、両者の見るところは違っていて、議論が噛み合っていないように見えます。
政府としては国民が不安にならないように誤解を解くような主張することはあるでしょう。しかし、その主張には明確な根拠の説明が必要です。このような根拠があり、数字があり、証言があり、だから安心してほしいというのが正論でしょう。ただ言葉だけで、一方的にオレ(私)を信じろというのは逆効果です。
もう少し大きな視点で考えます。ホルムズ海峡の封鎖は日本に石油が入ってこないというだけでなく、世界の海運を支えてきた米国に対する信頼の大きな低下という現象も起こしています。今の世界は貿易を通じて物流があり、経済が回っていますが、これが止まると経済活動が一気に縮小する可能性があります。急激で大きな変化が日本経済にどのような影響を与えるのか。今は石油の問題にフォーカスされていますが、これからどうなるのか?どこまで広がっていくのか?という不安は経済界にとって奥が深く、予測のつかないものになりつつあります。石油はあるから大丈夫、不安を煽るような発言は慎んでほしいというだけでは何の解決にもなりません。政府がさまざまな視点で現状を分析し、検討を重ねているのであれば、荒れたソーシャルメディアで首相が呟くのではなく、記者会見を開いて自らの声で国民にその問題と方策を伝えるべきではないでしょうか?
その意味は、国民自身がまず今回の戦争で起きていること、将来起こりうることを理解すること。次に、政府が状況を調べ、考えていることを説明し、国民と共有すること。その上で自分たちがどうなるのか?どうするのか?ということを理解することが、今とられるべき選択だと思います。国会内での説明だけではダメ、記者会見だけでもダメ、ソーシャルメディアだけでもダメ。様々なメディアを通じて、国民の中での議論を通じて、これからの日本をどうしようかと多くの人が考えていくべき時です。厳しい見方ですが、世界は私たちが思っているよりも深く傷ついている可能性があります。
その一端かもしれませんが、イラン戦争が始まって金融市場は大きく動いています。円安も金利上昇も石油の価格と同じように止まりません。目に見えない市場の数字もイラン戦争の影響で揺れ動いています。金利上昇が一服するかどうかこの先のことはまったく分かりません。
もしそのようなことが起きれば、日本経済は一時的に大きく縮小するかもしれません。その後は時間をかけて復活に向けての活動が始まると思われます。一時的なショックに過敏に反応せず、落ち着いて現状を見ること。かつての敗戦の時のように、国土が荒廃しても、何とかして新しい道を探していくのが私たちの生活であり、経済であり、生きる力です。
そんな大げさなと思われるかもしれませんが、税理士という仕事はどうしてもリスクを念頭に考えてしまいます。世界の動きの中でそのような側面=マイナスの可能性があると言うことは知っておいて損はないと思います。
2つ目の話題です。
愛媛県が一番というニュースです。内容は、子どもに対する医療費無償化がもっとも充実しているという内容です。子育て支援で努力している政策の内容が一番ではありますが、その背景は重たいです。愛媛県上島町では22歳まで無料であり、県内の20市町すべてが高校生以上を完全無償化の対象としているそうです。しかし、そのような制度があっても愛媛県の少子高齢化は止まりません。地方自治体でできる数少ない施策の一つがこの医療費の無償化と言うことなのだと思います。この記事に関連するThink!というコメントにも書かれていますが、隣り合う自治体が競い合うのは不毛です。政府として、国全体として、何が問題なのかを考えるべきなのに、なぜそれができないのか、ということでしょう。少子化は個々人のライフスタイルに関わる問題であり、とても繊細な問題です。制度として対応するだけでは限界があります。少子化・高齢化の結果、国としての機能が様々な分野で低下しています。人口が減るのも悪いことではないという意見もありますが、人口減少により医療機関や公共交通の機能が目に見えて縮小し、地元の人たちの生活に影響が出ていることはそれで良いとは言えないはずです。私の感覚ですが、力強い高市政権は、この問題にあまり触れようとしないように思われます(2月18日の記者会見の情報を見てみましたが、ほとんど取り上げられていません)。
戦争がなくても、活力が落ちていく日本をどうするのでしょうか。
【今週のAI】
簡単に説明すると、恋人を見つける、会話をする、困ったときに相談する、そんなやり取りをAIがやってくれるサービスについての報道です。AIが本人とやり取りしている間に、相談する人間の個性をAIが把握していくので、マッチングの精度も上がってくるそうです。気になるのは、当事者がどこまで真剣に相手のことを考えたり、悩んだりしているかということ。恋人と付き合っていて、大げんかして落ち込んだり、舞い上がったりするような時は、その時点ではしんどかったりしますが、思い出に深く刻まれると言うことでもあります。AIを使うとそんな思いはどうなるんだろうと心配になりました。
この話で、私が若い頃のことを思い出しました。AIどころか、携帯電話もない時代。まずは彼女の自宅の固定電話に電話します(電話番号を聞き出すのが大変です)。出てくるのはたいていお母様(父親は電話を取らないという時代だったんですね)。初めての時はどう名乗れば良いかと緊張の一瞬。2回目からは「酒井さんからよ〜」となればひと安心。他愛もない話をしながら、デートに持ち込む努力をしました。考えてみると、私の時代のデートはとってもオープンだったのかもしれません。
固定電話が家庭に普及する以前はどうだったのか?これはさすがに想像ですが、恋文ですね。渋谷の道玄坂には恋文横丁なんてところもありました。もう横丁はありませんでしたが、道玄坂は私が大学生の頃の通学路でした。そしてそれ以前はもっと原始的?に男女はつながろうとしてたはずです。
これも時代の変化と捉えれば良いのでしょうか?AIのサービスでは、その努力をAIがやってくれます。簡単で、イヤな思いをする機会は少ないでしょう。でもどうなんだろうな?もう想像の世界でしかありません。
さて、皆さんのデートはどんな感じだったでしょうか?
※この記事では一般的な経済市場動向についての情報提供を行っているもので、特定の投資を推奨又は勧誘するものではありません。
