F&Aレポート

2025新入社員・若手社員に見られる傾向 〜たかがメモ、されどメモ

「メモの取り方を教えてください」

 新年度がスタートし、今年も新入社員研修を行いました。そこでの気づきを共有します。「ホウ・レン・ソウ」の項目で、指示を受ける時の「メモをとる」重要性を伝えたところ、一人の大卒男性新入社員の手が上がりました。

「メモの取り方を教えてください」という質問でした。

 今の学生は、大学の講義でノートはとりません。タブレットやパソコンなどのデジタル機器を活用したり、資料はダウンロードします。必要な情報は「いただけるもの」なのです。自らその場で能動的に、情報を書き留めることは皆無といえるのではないでしょうか。そう考えると、先の質問はさもありなんです。

ある公認会計士のメモ

 私が長年お世話になっている公認会計士の先生は、いつも胸のポケットに小さく折りたたんだ紙とペンが入っています。何かあると(雑談でも)すぐに、その紙切れのようなものを取り出して書いています。ある時、尋ねてみると「いろんなメモ帳を買って試したけど、結局これが一番いい」ということでした。

 その紙切れとは、A4のコピー用紙でした。8分の1ぐらいに折り、一面ずつメモして、片面がいっぱいになったら裏面を使う。両面がいっぱいになったら、大事な情報だけ忘備録としてパソコンに入力しておく。次のメモは、またコピー用紙を折りたたんで使います

 自分なりのメモ、メモの取り方、管理の方法が定着すると、仕事のムラ・モレ・ソツを防ぎ、仕事の効率も高まるのではないでしょうか。