F&Aレポート

「美点凝視(びてんぎょうし)」~部下育成、職場風土改善の習慣

「美点凝視(びてんぎょうし)」~部下育成、職場風土改善の習慣

「美点凝視」とは、人の良いところを見つける、長所を見出すという意味です。私たち日本人は、これが案外苦手です。長所よりも短所の方が目につきます。さらに、長所を見つけたとしても、それを本人に直接伝えるとなると、照れくさくなったり気恥ずかしさが先攻してなかなか素直に伝えることができないのが普通です。その傾向は、どちらかといえば、女性よりも男性のほうが顕著に表れます。

 一般的にも「日本人男性は誉めるのが苦手」と言われていますが、これからのよりよいコミュニケーションには「誉める」ことは欠かせないと思った方が良いでしょう。それも、口先だけのおべんちゃらではなく、心からいいなと思ったことを心から誉めるのです。

 相手の良い反応を必要以上に期待する必要はないのです。あくまでも、相手の反応に重きを置くのではなく、真実を「伝える」ことに主眼をおきましょう。

 「誉めることで相手をいい気分にしてやろう」とか、「相手を懐柔しよう」といった心理が働くと素直な表現はできなくなり、そういった下心はすぐに見抜かれてしまいます。

 相手の長所に着目し、それを素直に認め、素直に伝えることで、相手も警戒心なく素直に受け止めてくれるものです。それは単なるスキルではなく、よりよい人間としての習慣といってもいいでしょう。「美点凝視」は脳の働きであり、習慣です。

 「美点凝視」は、理性に「情」を注ぎます。部下育成、職場風土の醸成に「美点凝視」を活かしましょう。トレーニングの一環で人材育成研修では、必ず最後に「美点凝視」を行い、お互いを称え、認め合います。多くの人から「美点凝視」を受けた人は、他者からの視点を知り、自身の強みを把握します。では、どんな風に「美点凝視」を行うのか、ご紹介したいと思います。

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