社員研修の際、ある企業の新入社員さんが雑談の中でこんなことを話してくれました。「入社式で社長とグータッチをした。社長から『グータッチをしよう!』と言われて、新入社員が一列に並んだところに、社長が一人ずつ全員とグータッチをしていった。とても感動した!」ということでした。
さらに、「社長はかっこいい。いい会社に入ったなーと思った。この会社でずっと頑張りたいと思った」と、その男性新入社員は希望が溢れる笑顔で語ってくれました。
社長とグータッチをする入社式なんて今時ですね。彼には、社会人のフレッシュな思い出として、ずっと心の中に残るのだろうと思いました。グータッチで、若い社員の心を掴むとは、なかなかの社長です。もちろん、グータッチ以前に、その社長の印象がとてもよかったのでしょう。あんなビジネスマンになりたい!と、思わせるような風貌や言動があったことは、簡単に想像できます。
グータッチとは(説明するまでもないと思いますが)、拳を握った手を互いにコツンとぶつけ合わせる挨拶の仕草です。握手やハイタッチと似た意味があります。
コロナ禍で、「握手」が敬遠されるようになった代わりに、グータッチをよく見かけるようになりました。もともと親しい人同士の気軽な挨拶だったものが、今やオフィシャルなシーンでも見られるようになりました。
トランプ大統領と安倍元首相のゴルフ場でのグータッチ。小池知事が会談の際にグータッチ。というような報道もありました。
握手よりも軽いノリでできるというのも、距離を縮めるコミュニケーションになるのでしょう。また、握手と違って、接触する面積が少ないというのも、何かと感染症を気遣う昨今には合っているのでしょう。
グータッチは、新しいコミュニケーションの形。日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。